Googleは、第4四半期決算で予想を達成できず、時間外取引で株価を19%下落させたが、ウォールストリートの反応は米国時間2月1日になってもおおむね良好である。
Googleの第1四半期および2006年度の決算予想を引き上げたアナリストはわずかだったが、7人中6人のアナリストが、同社株に対して「買い」を勧告するリサーチメモを出した。
Thomson Financialの調査アナリストDavid Dropseyは、「特に、同社が基本的には成長を続け、四半期ごとに利益を拡大していることを考慮すれば、四半期予想を1回達成できなくても長期的な影響はない。Googleの株主が関心を持っているのは同社の今後の利益だ」と語っている。
Dropseyによると、32人中6人のアナリストがGoogleの利益予想を更新し、第1四半期の利益予想を1株あたり2ドルから2ドル6セントへ引き上げたという。また、アナリストによる年度予想は現在、1株あたり8ドル98セントに引き上げられている。これまでは8ドル79セントの予想だった。
Prudential Equity Groupは、自社のリサーチメモで、「第4四半期の実績を基準にして今後の予想を引き上げる」と述べ、会計年度の予想利益を1株あたり8ドル81セントから9ドル31セントへと引き上げた。同調査会社ではさらに、今後12カ月のGoogleの目標株価も、1株400ドルから500ドルへと引き上げた。
Google株は、1月31日の通常取引時間中に432ドル66セントの終値を付けたが、予想を下回る決算報告のため、時間外取引では最大19%下落した。Google株はさらに、2月1日の取引開始後にも9.22%下落し、前場開始直後は1株あたり392ドル75セントで取り引きされていた。
一方、利益予測を下方修正し、同社の格付けも引き下げたアナリストが1人いる。
UBS SecuritiesのアナリストBen Schachterは、「Googleの格下げは、主に海外における売上成長率が予想を下回る懸念があるためだ。同社は、この分野で多大な投資を進めている。これは、長期的には正しいことだと思うが、今後数四半期といった短期的には利幅への圧力につながる」と述べている。
Schachterは、2006年度のGoogleの利益予想を1株あたり9ドル40セントから1株あたり8ドル36セントへと引き下げ、指標も「買い2」から「中立2」へと格下げした。同氏は目標株価についても、1株500ドルから425ドルへと引き下げている。
ただし、予想を引き下げているものの、Schachterは、Googleの勢いがなくなったとは見ていない。同氏は、短期的には新規広告チャネルの開拓に時間が必要だが、同社の急成長は今後も続くだろうと予想している。
一方、Banc of America Securitiesは、Yahooの業績がアナリスト予想を下回ったことから、検索業界の見通しについて異なる見解を持っている。
「Googleの決算をYahooの第4四半期決算と合わせて考えると、検索業界の成長がいくらか鈍化していることが分かる」とBanc of America Securitiesのレポートは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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