大手ハイテク企業4社が、議会議員主催の人権、中国、インターネットに関する会議への参加を見送る可能性がある。
同会議を主催する人権議員連盟(Congressional Human Rights Caucus:CHRC)によると、会議の開催日まで2日を切っているにも関わらず、Microsoft、Google、Yahoo、Ciscoの大手ハイテク企業4社のいずれとも代表者出席の確約をとれていないという。
CHRCの広報担当のLynne Weilは米国時間1月30日、「CiscoとMicrosoftの参加はまずないだろう」と述べた上で、「無論、希望は捨てていないが、(仮に出席する意思があるなら)会議の開催まで48時間を切った段階で、まだ連絡がないのはおかしい」と語った。
数日前、Googleが、検閲が行われる中国版検索エンジンを開設したが、これに対する米国民の反応は、厳しい批判の声から、検閲は中国共産党を相手に事業を展開するうえで止むを得ないとの意見まで様々だった。CHRCの発表によると、「一部の米国企業は、言論の自由や民主主義を推進するのではなく、逆に中国政府によるインターネット検閲を支援、あるいは少なくとも遵守しているとして非難されてきた」という。
Ciscoは、スケジュールの都合で(CHRCの会議に)同社の幹部は派遣できないとしながらも、2月15日に開催される関連の公聴会には代表者を出席させるという。またYahooとGoogleも、その公聴会に代表を派遣するとしている。ただMicrosoftからは、この件について即座な回答は得られなかった。
2月1日の会議はCHRC主催の非公式イベントであるため、各社に証言を強制することはできない。しかし、2月15日に下院国際関係委員会(HIRC)主催で開催される公聴会については、主催者に召喚状送付の権限があり、各企業に代表者の派遣を義務付けることができる。
HIRCの広報担当Brad Dayspringは、「われわれには(関係者を)召喚する権限がある」と述べ、「ただ、その権限を行使するか否かは未定だ」と付け加えた。
HIRCの委員長を務めるChris Smith下院議員(ニュージャージー州選出、共和党)は先週、Googleを激しく非難し周囲を驚かせた。Smithは声明の中で、「これまで、多くの中国人が真実を語ったために投獄され、拷問されてきた。そして現在Googleは、彼らを迫害した者たちに協力しているのだ」と語った。
Ciscoの広報担当者は、同社は喜んで議員らに同社の製品について説明すると語った。また同氏は、中国で販売されているルータなどの製品は(中国向けに特別に設計されたものではなく)あくまで既製品だ、と説明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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