「リッチな」インターネットアプリケーション
アナリストや業界幹部らによると、AJAXに対する関心が高まっている理由の1つは、ウェブユーザーがよりインタラクティブなルック&フィールを切望しているためだという。
いわゆる「リッチな」インターネットアプリケーションを構築するための手法は既に多数存在する。これらのアプリケーションは、ウェブブラウザを使ってWindowsやMacintoshのネイティブアプリケーションのルック&フィールを再現しようとするものだ。Adobe SystemsのFlash、Microsoftのウェブ開発ツール、Javaアプレットなどが、例として挙げられる。
Microsoftの開発者用ツール部門担当グループプロダクトマネージャForrest Keyによると、ウェブ開発をとりまく動くが再び活発になってきたという。同氏によると、日常生活に大きく影響するウェブのユーザーエクスペリエンスを向上させる取り組みに、企業が投資するようになってきたという。
Keyはまた、先ごろMicrosoftのVirtual Earthに携帯電話からアクセスし、レストランの場所を探した経験について語った。
「これが実現したのは、新しいインフラ技術が突然現れたからではない。ユーザビリティを向上させる取り組みが奏功しているからだ」(Key)
最近の大半のブラウザがウェブ標準に準拠していることも、AJAXの台頭に一役買っている。同じ技術が採用されたブラウザであれば、同じアプリケーションを実行できるはずであるからだ。
IBMのゼネラルマネジャー(Rational Software開発ツール事業部)Danny Sabbahは、「AJAXのすごさは、その新奇性にあるわけではない。注目すべきは、その導入モデルだ。ブラウザはこれを利用するための機能を備えており、どこにでも配布できる」と述べる。
Sabbahによると、IBMでは、AJAXスタイルのウェブアプリケーションを記述するプロセスを簡略化しようと、複数のIDE用アドオンを構築中だという。同社は、これをウェブ/ウェブポータル開発ツールに組み込もうとしている。
異質なものの組み合わせ
Burton GroupのMonson-Haefelによると、JavaScriptなどの各種ウェブ技術を使っていた開発者やデザイナーは、数年前からより専門的なツールを探し始めているという。
Monson-Haefelによると、AJAXの利用が拡大すれば、フロントエンドのデザイナーではなく、プログラマを満足させる開発ツールベンダーがAJAXツールの大手サプライヤーになる可能性が高いという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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