海外モバイル市場に打って出たサイバードとフェイスの勝算 - (page 2)

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2社それぞれが持つ海外戦略

 サイバードが考える、Airbone Entertainmentを利用した今後の海外戦略は、日本で培ってきた「集客力に長けた仕組み」を米国でも導入し、多くのユーザーにリーチできるサービスの提供だ。サイバードは、携帯電話を24時間リアルタイムに情報へアクセス出来るメディアと捉えている。その特性を活かしたサービスや環境を世界中へと拡大する考えだ。「その手段のひとつとして、MVNOもひとつの手段であり、我々も検討している」と、岩井氏は語る。新たな電話会社を作るよりも、回線を借り受けるほうがリーズナブルな点に注目しているのだ。

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海外展開のノウハウを蓄えるフェイスの中西氏

 それに対して中西氏は、サイバードとは少々アプローチが異なると答えた。MVNOを仕組みとして捉え、その中でどんなビジネスが出来るかを模索している最中だという。「VOCEで莫大な利益が上がらなくとも、今後の海外展開に役立つためのノウハウが一番の目的である」という立場を示した。

 また、「Zingyをはじめとする米国のコンテンツプロバイダーを買収して米国の株式市場NASDAQへのIPOを狙うフォーサイドのような戦略は、視野に入れていないのか」という会場からの質問に対して岩井氏は、「今後の展開としてはあり得る」という立場を明らかにした。将来、コンテンツを包含したかたちのMVNO事業が加わったとしたら、現在北米地域にあるAirbone EntertainmentとCYB INVESTMENTの2社が持つ特性を合わせることにより、事業内のシナジーが作れる。それにより、サービス価値の向上が狙えるという考えだ。

 フェイスに対する「どういう事業目的で海外展開してきたのか、今後展開していくのか」という問いに、中西氏は、「現状はMVNOだが、今後着手したいのはMVNE(Mobile Virtual Network Enabler)だ」と語った。ライセンスビジネスを進めてきた中で考えた、携帯電話そのものを作る部分にかかわりたいという事業的戦略、それと米国でのコンテンツサービス展開中に考えた、マーケティング的な仕組みを作っていきたい思い、この2つをインテグレーションさせていけないかという考えが根源にあるという。

 ただし現状提供されているMVNEのような形態ではなく、VOCEが行っているようなマーケティングやブランディングの視点をも取り入れた携帯電話端末の調達にかかわる、といったイメージだ。例えば、中西氏が現在注目しているのが携帯電話のテスト事業だ。現状では、海外の携帯電話端末を日本で利用するためには、テスト費用が数十億円かかる。このように、携帯電話を調達するための問題点をひとつひとつ浮き彫りにしていき、そこに事業投資をしていく。中西氏は、「こういったところから新しい事業展開アンテナを張り巡らせ、トータルでのビジネスをうまく回転させていきたい」とのビジョンを明確にした。

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