2005年に最もデジタル家電業界を賑わせた製品の1つがポータブルオーディオプレイヤーだが、自動車業界の巨人が考えるオーディオプレイヤーは持ち運ぶのではなく乗れるものだ。
トヨタ自動車は12月26日、若者をターゲットにした2ボックスカー「bB」をフルモデルチェンジしたと発表した。音楽再生機能を強化することで、若者の需要を喚起するのが狙いだ。
「クルマ型Music Player」を開発テーマとした新型bBは、車内に最大9つのスピーカーを搭載し、サラウンドで音が聞こえるようになっている。ミニジャック端子を備えており、CDやAM/FMラジオのほかiPodなどのポータブルオーディオプレイヤーを接続して再生することも可能だ(フォトレポート)。
また、車内の11カ所にイルミネーションを配置し、音と連動して光るようにした。「クラブやライブハウスにいるかのような効果を生み出せる」(トヨタ)
音楽機能に焦点を当てたのは、「若者のライフスタイルを考えたとき、音楽は生活と切り離せないため」とトヨタ自動車代表取締役社長の渡辺捷昭氏は話す。自動車業界では若者の車離れをどう呼び戻すかが課題となっており、トヨタは音楽をテーマにしたキャンペーンを大々的に展開して、若者にアピールする考えだ。
26日からは布袋寅泰とRIP SLYMEの楽曲を「MASH UP」という手法で組み合わせた「BATTLE×FUNKASTIC」という楽曲をキャンペーンソングとして採用。MASH UPとはジャンルの違うアーティストが互いの楽曲を同時に演奏して新たな楽曲を作り上げる手法で、欧米で注目されている。また、東京、大阪など全国5都市のクラブでスペシャルイベントを開催する計画で、2006年5月には東京都内にbB型のライブハウスを設置し、MASH UPに関するイベントも開くとしている。
価格は134万4000円からで、トヨタ系列店のネッツで販売する。月販目標台数は5000台としている。
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