Yahooは米国時間16日、同社の運営する各ウェブサイトに広告を掲載している企業が、その宣伝効果を確認できるサービスの提供を開始した。同サービスでは、ラジオ/テレビ/印刷物による広告とオンライン広告のアクセス数を比較することも可能だという。
Yahooは、新サービスの提供にあたり、コネチカット州ウィルトンのMarketing Management Analytics(MMA)と提携。Yahooの広報担当は、同サービスは有料化されるとしたが、ただし「競争力のある価格」になるということ以外には明らかにしていない。
MicrosoftやGoogleでも、広告主がオンラインキャンペーンの効果を把握するためのサービスを提供しているが、Yahooのサービスでは、オフラインで展開する広告とも効果を比較できる点が異なると、MMAのチーフクライアントオフィサーであるJohn Nardoneは説明している。MMAは、ロンドンに拠点を置くAegis Groupの一部門。
Yahooの新サービスは、統計を利用してマーケティング状況の数的モデルを作成する、計量経済分析に基づくものだ。同サービスを利用すると、広告の種類や商品の季節性、市場競争といった、あるブランドや製品の売り上げに影響を与える可能性のある全要因のデータを数年間収集した場合と同等の結果を得られ、売上予測モデルを作成することが理論上可能になると、Nardoneは述べている。
Nardoneはまた、異なるメディアにおける広告の費用対効果を同一条件で比較できれば、企業はどの分野にどれだけ予算を割くかを、よりよく判断できるようになると話す。インターネット広告は広告市場でも最大の成長分野となっており、こうした予測が可能になることには大きな意味があると考えられる。
「2006年には、多くの広告主がオンライン広告費を大幅に引き上げる予定だと、われわれは見込んでいる。したがって、インターネット広告をより詳細に分析したいという需要も大きくなるはずだ」(Nardone)
JupiterResearchが米国時間15日に発表した調査結果によると、今後5年間で、広告のオンライン表示および検索に対する支出は年間10%ずつ成長するという。同社はさらに、米国のオンライン広告市場は、2005年は28%成長して119億ドル規模になり、2006年には136億ドル規模、2007年には151億ドル規模まで拡大していくと予測している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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