野村総合研究所(NRI)は、2010年までの国内IT主要7市場の市場分析および市場規模予測を実施した。第一弾としてブロードバンド、放送、セキュリティ市場規模予測を12月7日発表しているが(関連記事)、第二弾として、携帯電話市場4分野、eビジネス・ライフ市場6分野、プラットフォーム市場5分野、ハード市場9分野の市場規模予測結果を発表した。
携帯電話市場は、2006年から2007年にかけて、携帯電話番号ポータビリティ制度の導入、仮想的移動体通信事業者(MVNO)を含む新規事業者の参入、固定通信と移動通信の融合の進展、携帯電話向けデジタル放送の開始と大きな転機があるが、2005年度に6兆9000億円のモバイルキャリアの収入は、競争による料金値下げなどの影響で2010年度には約6兆3000億円に縮小すると予測している。一方で、2004年度におよそ3000億円の規模であったモバイルソリューション分野は、モバイルセントレックス導入などが進み2010年度には約1兆7000億円規模に市場が拡大すると予測する。
携帯電話市場の予測(単位:億円)
|
||||||||||||||||||||||||
eビジネス・ライフ市場では、BtoC EC、CtoC ネットオークションが一般に浸透しつつあることから成長が見込まれると予測する。特にCtoC ネットオークションは、2010年度には2005年度比2.5倍の2兆8000億円規模になるとしている。また、音楽配信分野はiPodなど利便性の高い端末の登場や事業者がビジネスモデルを確立しはじめたことから、2010年度には2005年の約5.3倍の570億円にまで市場が拡大すると予測した。
eビジネス・ライフ市場の予測(単位:億円)
|
||||||||||||||||||||||||||||
プラットフォーム市場は、電子マネーを利用する機会が拡大とともに課金・決済分野が成長し、2010年度には1960億円市場に成長するという。また、ICタグ分野は2008年から2009年に市場の転換が起こり、標準化が順調に進めば、2005年度の275億円から2010年度の1207億円まで市場規模が拡大すると予測している。
プラットフォーム市場の予測(単位:億円)
|
||||||||||||||||||||||||
ハード市場は2010年に向けて順調に成長すると予測する。薄型テレビ分野は、世界市場において2005年度の8兆6320億円から2010年度には17兆6450億円、出荷台数にして9000万台程度になる予測している。ただし、デジタル家電特有の価格下落の影響で、2010年頃には成長が鈍化するという。
ハード市場の予測(単位:億円)
|
||||||||||||||||||||||||
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」