サンフランシスコ発--Sun Microsystemsの幹部らが米国時間14日、世界中にある情報を保存するためにはオープンで安定した文書フォーマットが必要だと語った。
Sunのオープンソース担当幹部は報道陣に対して、「OpenDocument(ODF)」のようなフォーマットが、同氏が「企業のアルツハイマー病」と呼ぶ、ある永続的な問題を防ぐためには必要だと語った。
Chief Open Source OfficerのSimon Phippsは、「孫が大学で歴史を学ぶときにも、オリジナルの文書で勉強できるようにしておきたい」と言う。広く利用され、安定して残る規格が無ければ、数十年後には文書ファイルを開くことができなくなるとPhippsは述べる。
Sun幹部数名がPhippsやXMLの専門家であるTim Brayとともに会見を開いたこの日、標準フォーマットとしてOpenDocumentの使用を2007年から義務づけしようと提案しているマサチューセッツ州は、この提案に関する聴聞会を開催した。
一方、Microsoftは、「Office 12」用のファイルフォーマットを、OpenDocumentを承認した団体とは別の標準化団体Ecmaに提出し、Office反対派を満足させようとしている。EcmaのメンバーだったこともあるSunは、Ecmaの運営方法と加盟基準の両方を非難した。
IntelとApple ComputerはEcmaの技術委員会による作業を支持しているが、SunとIBMとRed HatなどはOpenDocumentを支持している。
Phippsは、多くの企業に利用され、安定して残る規格が必要であると主張する。「Office 12の安易な受け入れが答えにはならないという理由はそこにある」とPhippsは言う。
Microsoftはオープンで安定したものを作る気などないと、Sunで政府関連の渉外を担当するバイスプレジデントPiper Coleは言う。「だからこそ政治の介入が必要だ。Microsoftにとって、オープンで安定したものを作る経済的メリットが無い。それはどの独占企業でも同じだ」(Cole)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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