NTTドコモは12月12日、地球環境に配慮する取り組みの一環として、世界で初めてケナフ繊維強化バイオプラスチックを使用したFOMA「N701iECO」を開発した。2006年3月までに発売する計画だ。
ケナフ繊維強化バイオプラスチックは、とうもろこしを原料とするポリ乳酸に補強材としてケナフ繊維を添加することで、従来のポリ乳酸を素材とするバイオプラスチックに比べ耐熱性や強度を改善した環境配慮型プラスチックだ。
「N701iECO」。N701iと形状は同じだが、20〜40代の女性をターゲットとして本体は新色のピンクとした |
同社は6月9日に、NECと共同でケナフ繊維強化バイオプラスチックを使用したFOMAを試作、愛知万博のドコモスタッフ連絡用として使用するとともに、難燃性や強度を検証し、携帯電話への適用を検討していた。
N701iECOは、高い植物成分比率(樹脂分中90%)で難燃性や強度の面で従来機種と同様の品質を保ちつつ、製造時の二酸化炭素排出量は従来のABS樹脂と比べて、約半分となっているという。
エコをテーマとしたコンテンツを内蔵しており、起動時の画面や待受画面、フォトフレームなどに自然をテーマにした画像がある |
販売価格はオープンだが、「N701iより数千円高くなる程度だ。今後の努力にもよるが、できればN701iと同程度の価格で売りたい」とドコモでは話している。ケナフ繊維強化バイオプラスチックを使った製品を今後も展開するかという点については、「ケナフのコストが高いため、まずはN701iECOという企画型端末で様子を見て、今後を検討していきたい」と述べるにとどめた。
また、発売にあわせたキャンペーンとして、N701iECO購入者の利用料金請求額の1%を、「ドコモの森」などの自然環境保護活動に充てる。
N701iECOは、12月15日〜17日に東京ビッグサイトで開催される「エコプロダクツ2005」のドコモブース内で展示される予定だ。
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