カリフォルニア州パロアルト発--電子機器メーカーに対し有害性を疑われる難燃剤の使用中止を訴える活動を展開している環境保護団体Greenpeaceは米国時間6日、当地のHewlett-Packard(HP)本社前で抗議行動を行った。
HPの主な私有道路の前に約20名の抗議者が立ち、人々にリーフレットを配布したほか、「HPの製品は有害だ」というスローガンが書かれた小さな飛行船を飛ばした。
Greenpeaceは、電気メーカーに臭素化難燃剤の使用を止めさせる活動を展開中で、今回のデモ活動もその一貫である。同素材の一部に発がん性が疑われており、その使用は欧州で既に禁止されている。
Greenpeaceで有害物質の使用に抗議するキャンペーンを行っているIza Kruszewskaは、DellとApple Computerも自社製品に臭素化難燃剤を使っており、同団体は近い将来この2社を対象とする活動も展開する可能性があると語った。
「革新とより安全な素材を求める」とKruszewskaはHP本社前で語った。「コンピュータのメモリはどんどん増え、機能も向上している。安全性についても同様の創造性を発揮して欲しい」(Kruszewska)
Appleの広報担当者Steve Dowlingは、Greenpeaceによる批判に関するコメントを避けたが、同社の臭素化難燃剤に関する方針の説明を参照するよう、ある記者に語った。Appleは、世界で禁止されている有害物質を製品に使用しないポリシーを適用している。
Appleはウェブサイトに声明を掲載し、同社は一部のプリント回路基盤用の難燃剤としてテトラブロモビスフェノールA(TBBA)を使用していることを明らかにし、これは業界標準の難燃剤であると説明している。「TBBAと同等の効果を持ち、より環境にやさしい代替物質を積極的に研究している」と同社のホームページには書かれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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