Microsoftは米国時間12月6日、Windows Serverオペレーティングシステム(OS)のアップデートを提供する準備が整ったと発表した。
「Windows Server 2003 R2」と称される同製品は、「Windows Server 2003」のユーザー向けに提供される有料アップデートで、今後60日以内にリリースされると、同社は述べている。
Microsoft会長Bill Gatesが同アップデートに初めて言及したのは、CNET News.comのインタビューを受けた2004年のことである。同社は2004年5月に、Windows Server 2003 R2に関する計画を発表した。
同アップデートでは、リモート拠点向けの管理機能やストレージ管理機能などに改良が施されているが、そのうちの一部は機能拡張パック(Feature Pack)としてすでに提供済みだ。R2は、2004年にリリースされた「Windows Server 2003 Service Pack 1」の中核技術を利用している。
Microsoftは、企業がR2を導入する際の検証作業を省くために、新機能を搭載しながらもOSの中核技術には変更を加えなかったと述べている。同社のサーバおよびツール部門バイスプレジデントBob Mulgiaは、「すでに(Windows Server)2003を利用している場合は、R2を問題なく導入できる」と話した。
R2には、スタンダード/エンタープライズ/データセンターエディションの3種があり、32ビットおよび64ビットのx86チップに対応するが、Intelの「Itanium」プロセッサはサポートしないという。
R2へアップグレードするには、ユーザーは新たなサーバライセンスを購入する必要があると、Mugliaは説明する。R2の価格体系は、すでにリリースされているWindows Serverと同じになるということだ。なお、Microsoftの「Software Assurance」ライセンスプログラムを利用しているユーザーは、アップデート料金を支払う必要はない。
Mugliaはまた、現行のクライアントアクセスライセンスは、2007年に予定されているWindows Serverの次期メジャーリリース(コードネーム「Longhorn」)まではアップデートしなくてもR2を利用できると話している。
R2は改良されたストレージ管理ツールを搭載し、Unixベースシステムに対する接続性も向上している。また、以前は「Trustbridge」というコードネームで呼ばれていた、企業間でユーザーID情報を共有する機能も実装している。
Microsoftは、R2リリースの一環として、Windowsアプリケーションを動作させるのに必要なランタイムソフトウェア「.NET Framework 2.0」と、Webサーバである「Internet Information Server」のバージョン6も発表する。.NET Frameworkでは、ウェブアプリケーション用の「ASP.NET 2.0」などを含む、多数の機能が強化されている。
Mugliaによると、2006年後半にWindows Server 2003のサービスパック第2版がリリースされるという。
Windows ServerのLonghorn版は現在、限定されたテスターによって試用されている。こちらの製品の正式版は2007年にリリースされる予定だ。Mugliaによると、 Windows Server Longhornの2つ目のテスト版は、2006年に発表され、より多くのユーザーに配布されるという。
Microsoftは6日、Windows Small Business Serverのアップデートを出荷する予定であることも発表した。これは、Microsoft製のOSであるWindows Serverのほかに、電子メール管理ツールのExchange Serverなどのサーバ向けソフトウェアが同梱されている。 Microsoftによると、アップデート版は「Small Business Server 2003 R2」と呼ばれ、2006年第2四半期に出荷される予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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