RealNetworksは米国時間5日、同社の主力有料音楽サービスをウェブ上に移行させる。同社は先にMicrosoftと反トラスト訴訟で和解し、デジタル音楽サービス分野での広範な協力など、いくつかの合意に達していたが、新しいウェブベースの音楽サービス提供は、そうした和解の成果の一部となる。
RealNetworksは現在、同社のデジタル音楽サービス「Rhapsody」の新バージョンを開発している。この新バージョンでは、専用のソフトウェアをダウンロードする必要はなく、ウェブページで検索した好みの楽曲をそのまま聴くことができる。またMicrosoftは来週中に、同社のマルチメディアコンテンツ再生ソフト「Windows Media Player」と「MSN Music」サイト上でRhapsodyサービスの促進に乗り出す。
RealNetworksの幹部らは、このRhapsodyの新版と、25曲が無料で聴ける現行バージョンによって、有料音楽サービスとはどんなものかをウェブユーザーがより簡単に理解できるようになると期待している。
同社の消費者サービス担当シニアバイスプレジデント、Dan Sheehanは、「ユーザーには我が社のソフトウェアをダウンロードするまで、(有料音楽サービスが)どのようなものかが分からない」と述べた上で、「TiVoが抱える問題と同じだ。消費者は体験してからでないと購入しない」と付け加えた。
現在、大半の音楽サイトや有料音楽サービスでは、ダウンロード可能なソフトウェアを通じて商品やサービスを提供するというのが一般的だが、RealNetworksは、ウェブページからの音楽サービス提供が持つ可能性の拡大を目指す、より広範な取り組みを進めており、今回の新版Rhapsodyの開発もこの取り組みの一環といえる。各企業は、自社製品を全てのブラウザ上で、より簡単に検索/販売できるようにすることにより、これまで有料のデジタル音楽サービスに見向きもしなかったユーザーの関心を引きたいと考えている。
その一例として、最近Circuit CityのMusicNow部門を買収したAmerica Onlineは、ウェブベースの新たな有料音楽サービスを開発している。またNapsterも最近、同社のウェブサイト上で提供している楽曲数の拡大に乗り出すと発表した。
米調査会社Gartnerが運営する調査サービスGartnerG2のアナリスト、Mike McGuireは、「ユーザーはウェブや検索ツールを使って、より多くの楽曲を探している」と述べ、さらに「仮に(各企業が)簡単な入り口、つまり購入前にサービスを試せるショールームを提供できれば、それは重要な一歩となる」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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