墓地で代替現実ゲーム?--開催に全米で波紋広がる - (page 2)

Daniel Terdiman(CNET News.com)2005年11月21日 21時38分

「生きている」人々を呼び込め

 「われわれが利用した全ての墓地(の管理者)は、生きている人々を招いて社会的な方法で利用してもらうことが墓地の使命だと考えている」とMcGonigalは語る。

 何はともあれ、ロックバンド「The Ramones」のギタリスト、Johnny Ramoneなどの著名人が眠る有名なHollywood Forever墓地で19日に開催されたGraveyard Gamesイベントを見る限り、「Last Call Poker」は成功したと言うことができる。

 最新のARGであるLast Call Pokerは、Lucky Brownという人物が、自身の死亡時に彼が残した財産の一部を使って全米各地の墓地でポーカーをテーマにした「葬式」を行うよう命じたという架空のストーリーに沿って展開する。ARGとは、数千人のプレイヤーが参加し、オンライン上と現実世界で同時進行するタイプのゲームで、複数のプレイヤーが協力して、さまざまな手掛りを頼りに難問を解決するものが多い。

 9月下旬の開始以来、Last Call Pokerに参加した多くのプレイヤー、特に墓地で開催されたいずれかのイベントに参加した人々にとって、同ゲームは、創造的思考の持ち主で構成される大規模なグループに参加するための一つの手段となった。

 「このゲームを面白くしている要素は多々あるが、コミュニティの存在もその1つだ。なぜなら、コミュニティは米国民だけでなく世界中の人々で構成されているからだ」と語るのは、「Last Call Poker」に登場するShadow役で知られるロサンゼルスの弁護士Bret Shefterだ。

 実際、19日に開催されたGraveyard Gamesに参加したプレイヤーたちは、米国の多くの州やカナダから集まってきた。

 またGraveyard Gamesは、多くの人々が想定した通り、参加したプレイヤーらにとって、墓地を散策しながら彼ら自身および彼らの周りの人々の人生について考え、反省するための貴重な機会となった。

 プレイヤーの一人、Zachary Hernlenは、Graveyard Gamesに参加するために実家のあるフロリダからわざわざロサンゼルスまでやって来た。最近、自身の兄妹が殺害されるという悲劇に遭遇した Hernlenは、Last Call Pokerコミュニティについて、人々からサポートを得るために戻るべき場所だと述べる。さらに同氏は、ゲームに参加してみて、墓地で時間を潰すのも悪くないと感じたとまで述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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