Jon Jacobsは、0と1で表現されるバーチャルな世界だけに存在する物に、10万ドルの投資を一度行うだけで、年間160万ドル以上の売上を計上できると考えている。
独立系の映画監督でもあるJacobsは先日、オンラインゲーム「Project Entropia」の仮想宇宙ステーションに10万ドルも投資した。Jacobsは、新しく自分の資産となった土地をナイトクラブや住宅地などに変えれば、大規模な投資以上のリターンを生むことができると考えている。
ゲームが閉鎖された場合には何の意味もなくなってしまう「Project Entropia」に、巨大な金額を投資するという考え方の健全性を疑う人もいるが、Jacobsには迷いがないようだ。
2004年にも「Project Entropia」のある島が、2万6500ドルで購入されて話題となったが、この投資も費用対効果が高かったはずだと、Jacobsは説明する。
「(宇宙ステーションの)購入を真剣に考える入札者が私以外に8人いた」とJacobsは述べる。「2万6500ドルで島を購入した人物も、次なる資産を手に入れようと10万ドルの入札額を提示した。これがなぜかって?彼は誰よりも、この世界における投資(とリターンの関係)を理解しているから、というのが答えだ」(Jacobs)
オンラインゲーム「Project Entropia」の特徴は、「現実世界のお金を通貨として利用できる」ことだ。同ゲームには現在30万人のプレイヤーが参加している。参加者は新しく発見された惑星Calypsoを探索し、新しい社会を構築しようとしている。参加者は、Calypsoで資源の採掘や、モンスター退治、不動産の開発/管理などを行うことができる。
Jacobsによると、同氏はここに新しいリゾート地を建設して、お金をもうけることを考えているという。そのリゾート地には、カワセミのような外観の鳥が飛んでおり、時折、現金500ドル相当の鎧を落とすが、逆にプレイヤーがこの凶暴な鳥に殺されてしまう場合もあるのだと、Jacobsは述べる。同氏はまた、プレイヤーを集めるために、著名なDJを雇うことも計画している。DJへの支払いは、リゾート地を訪問したプレイヤーからの売上でまかなう意向だ。
Jacobsは、2万6500ドルで島を買った人物が早々に収入を稼ぎ出す様子を目の当たりにして、「Project Entropia」の物件の方が、現実の物件よりも、資金の投資先として優良なのではないかと実感した。
同氏は「マイアミの南海岸にある物件に投資したこともあったが、最初のハリケーンが襲来したときに怖くなってしまい、その物件からは手を引いてしまった。それがきっかけとなり、米国経済を信用できなくなってしまった。今では、バーチャル世界の経済の方が、さまざまなチャンスが転がっているのではないかと考えている」と述べる。
(バーチャルの世界に投資する金額の内訳は)現実の世界で調達した資金だけではないと同氏は述べる。まず、Jacobsはマイアミの家を整理して、あるだけの資金を仮想宇宙ステーションにつぎ込んだ。また同氏は、「Project Entropia」で稼いだ3万5000ドルも、今回の宇宙ステーションに投資したと説明する。これは、自身が所有する小さな島でプレイヤーから受け取った料金やアイテムの販売で得たお金だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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