NTTコミュニケーションズ、NTT、NEC、富士通、日立製作所の5社は11月11日、Tbps級ネットワーク制御装置の相互接続実験に成功したと発表した。この実験は、情報通信研究機構(NICT)が進めた「高度通信・放送研究開発に関わる委託研究」事業の「テラビット級スーパーネットワークの研究開発」による成果をもとに、各社が試作した装置を相互接続したもの。
e-Japan構想では、4000万世帯をブロードバンド接続する目標を掲げている。こうしたネットワークの実現には、光ネットワーク(フォトニックネットワーク)を効率的に制御管理し、インターネットを構成するIPネットワーク(ルータネットワーク)の転送能力向上と、収容拠点数の拡大を可能とする必要がある。
このような技術を実現する目的で、5社は各要素技術を実装した試作機をそれぞれ開発し、相互接続ネットワークを構築した。このネットワークで試作機同士を連携させて光パス(フォトニック通信路)を動的に制御し、ルータネットワークでの輻輳を自律的に解消する技術や、コンテンツを瞬時にローカル化する技術の動作実証を実施した。
5社は、実験で得た成果を総務省や学会、標準活動機関などに報告し、広く標準化を進める。また、e-Japan構想の実現に必要な通信基盤技術の確立に向け、今後は光バースト通信技術などに関連する研究も連携して進めていく。
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