Microsoftは米国時間4日、MSN Book Search向けに2500万ページ分のコンテンツをデジタル化すべく大英図書館と協力することを発表した。
書籍をデジタル化して検索できるようにする取り組みの拡大につながるMicrosoftと大英図書館の提携は、ライバルの数と、オンライン書籍を巡る論争が増加するなかで進められている。
例えばGoogleは、議論を呼んでいた、著作権付き書籍のデジタル化作業を再開する計画を同3日に重ねて強調した。また、同4日にはAmazon.comとRandom Houseが、書籍をデジタル化してコンテンツアクセス権を販売する計画であることを別々に発表している。
一方、Microsoft、Yahoo、Internet Archiveなどの各団体は、世界中の書籍と公文書をデジタル化し、どの検索エンジンからでも検索可能にしようというOpen Content Allianceプロジェクトに参加している。Open Content Allianceでは、著作権が消滅しているか、もしくは、著者が作品の読み込みを許可したものについてのみデジタル化する計画だ。
Microsoftと大英図書館との提携では、来年までに約10万冊の蔵書をデジタル化することになっている。著作権保護期間を過ぎた書籍がデジタル化され、新しいMSN Book Searchサービスから検索できるようになる。同サービスは、2006年には公開ベータテストが開始される見通しとなっている。
大英図書館館長のLynne Brindleyは声明のなかで、「この提携は、利用希望者全員が蔵書に素早くアクセスできるようにしたい、というわれわれが思い描くビジョンの実現に有用だ。これは研究や学問の分野にとって素晴らしいニュースであり、われわれが所有する膨大な蔵書を世界中の人々が利用しやすくなる」と述べた。
Microsoftはまた、電子版の議事録や書籍、CD-ROMといったデジタル資料を長期的に収蔵、利用、および保存するためのデジタルオブジェクト管理システムの開発も大英図書館と共同で進めている。Microsoftでは同図書館のNational Digital Library開発に対し、アドバイス、ソフトウェアツール、および技術サポートを提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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