Microsoftは米国時間11月2日、VoIP専門の小規模企業を買収したと発表した。同社がVoIP関連企業を買収するのは、ここ数カ月以内で今回が2度目である。
買収されたmedia-streams.comは、スイス・チューリッヒに拠点を置く従業員23名の企業だ。Microsoftは買収により、media-streamsの企業向けVoIPアプリケーションを手に入れる。VoIPサービスは通常、従来の電話より安い料金のインターネット通話を可能にする。
本買収の金銭的な条件は明らかにされていない。Microsoftは8月にも、VoIP技術を提供する新興企業のTeleoを買収していた。Teleoの技術は個人ユーザー向けに開発されたもので、既にMSNに組み込まれている。その一方で、media-streamsのアプリケーションは企業向けに作られたものだ。Microsoftは、media-streamsのアプリケーションを企業向けのインスタントメッセージング(IM)システムや生産性アプリケーションOfficeと連携させる予定だ。
MicrosoftのReal-Time Collaboration GroupのVoIP戦略担当ディレクターEd Wadbrookは、自社とmedia-streamsの技術が統合された製品の活用例をいくつか紹介した。例えば、コールセンターでは、担当者が顧客から問い合わせの電子メールをMicrosoft Outlookで受信した場合でも、顧客の名前をマウスで選択して右クリックするだけで、音声通話を開始できるようになるという。またさらに、担当者はマウスクリックで、複数の人との電話会議を行ったり、顧客が抱える問題をリモートから解決したりできるという。
なお、これとは別に、Microsoftは米国時間1日、Windows Live MessengerのVoIP通話機能についても発表している。同ソフトウェアのベータ版は12月にて公開される予定だ。
Microsoftは、media-streamsの技術を企業向けIMシステムであるMicrosoft Office Live Communications Serverに2006年に組み込む計画である。またMicrosoft Office 12にもこの技術が搭載されると、Wadbrookはいう。
Live Communications Serverには既に、PC間のVoIP通話を実現する技術が搭載されている。Wadbrookによると、Microsoftはmedia-streamsの技術を使って、PC-電話機間、さらには電話機同士のVoIP通話も可能にする計画だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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