IBMがポッドキャスト関連の取り組みを積極的に進めており、技術トレンドを扱うインターネットラジオ番組を開設したほか、社員にも独自の番組の制作を奨励している。
IBMは、30万人以上いる社員に対し、ブログを奨励する取り組みを6カ月前に立ち上げたばかりだ。
IBMの戦略コミュニケーション部門に所属するBen Edwardsは、「ポッドキャスティングはコストのかからないコミュニケーション方法だ。ほかのコミュニケーション方法と比べて経済的である」と述べ、さらに「オンデマンドでダウンロードし、どこにでも持ち歩ける」と付け加えた。
ブロードバンド回線の普及により、インターネット上でのブロードキャスト型メディアアプリケーションが急増している。なかでも、音声や動画を使ったポッドキャストは、ユーザーが登録しておくだけで自動的に新しいフィードがダウンロードされ、好きなときにそれを聴けることから、急激に人気が高まっている。
テキストベースのウェブページと異なり、ポッドキャストはこれまで検索が難しかったが、ここに来てこの状況にも変化が起きている。6月にはBlinkxがポッドキャスト検索サービスを立ち上げ、また先月にはYahooも同様のサービスを立ち上げた。さらに、America Onlineもポッドキャスト検索サービスの立ち上げを今秋に計画している。
IBMのIR部門では、未来のコンピューティングがどのように変化していくかを幹部と識者が議論するシリーズの一環として、5つのポッドキャストをこれまでに制作している。
これらのポッドキャストでは、金融、ショッピング、ホームネットワーク、音声認識などの自動車関連技術、そしてIBMとNational Geographicが5年前に立ち上げた「Genographic Project」などのテーマを扱っている。なお、National Geographicとの共同研究は、ヒトDNAの膨大な数のサンプルを収集し、人類が地球に展開していった様子をマッピングするというものだ。
IBMによると、最新のポッドキャストである「IBM and the Future of Banking(IBMと未来の金融)」は、Apple Computerの「iTunes」に登録された2万種類以上のポッドキャストなかで第55位に入ったという。
今後同社のポッドキャストでは、コンピュータゲームやプライバシーの問題などを扱っていくと、Edwardsは述べている。
IBMはまた、社員がオリジナルのポッドキャストを簡単に制作できるようにするためのソフトウェアや情報も提供している。
「社員は、人材の訓練や営業用のマーケティング資料といった目的のほか、顧客や株主、サプライヤー、パートナーとのコミュニケーションにも、ポッドキャストを活用している」(Edwards)
「PodTech.net」を立ち上げ「InfoTalk Podcast」を発信しているJohn Furrierによると、IBMは新技術を試すことに関して他社より先を進んでおり、とくにインターネットやコミュニケーション関連のツールではそれが目立つという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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