ドコモ、下り最大3.6MbpsのHSDPAを2006年4月以降に開始

永井美智子(編集部)2005年10月28日 19時48分

 NTTドコモは10月28日、高速通信技術のHSDPA対応端末を2006年4月以降に開始すると発表した。通信速度は当初下り最大3.6Mbpsで、最終的には下り最大14Mbpsにまで高速化させる。

 これは同社代表取締役社長の中村維夫氏が決算発表会の中で明らかにしたもの。端末はデータカードと音声端末の両方を用意する。料金体系などについては明らかにしておらず、具体的な開始時期についても「2006年度前半のできるだけ早い時期」(中村氏)と述べるにとどめている。

P901iTV
CEATEC JAPAN 2005で展示された「P901iTV」。テレビ受信用のアンテナを搭載する

 HSDPAはNTTドコモやボーダフォンなどが採用する通信規格「W-CDMA」をベースにした高速通信規格。ボーダフォンのほか、携帯電話事業への新規参入を狙うソフトバンクやイー・アクセスもHSDPAを採用する計画で、実証実験を進めている段階だ。

 中村氏は、今後市場投入するFOMA端末のラインアップについても明らかにした。直近で予定されているのは、音楽再生機能を強化した「MUSIC PORTER X」と、FOMA最薄モデルの「Prosolid II」だ。MUSIC PORTER Xはモバイル放送の「モバHO!」が受信可能という。

 携帯電話向け地上デジタル放送であるワンセグを受信できる「P901iTV」も、ワンセグが始まる2006年4月までには登場する見通しだ。P901iTVは10月初旬に幕張メッセで開催されたCEATEC JAPAN 2005で展示され、実際にワンセグを受信してみせていた。

 このほか、702iシリーズや「らくらくホン シンプル」という端末も2005年下半期以降に登場する。海外でも利用できるWCDMA/GSMのデュアルモード端末や、韓国LG Philipsなどの海外ベンダー製の端末も拡充していく。

 2005年9月末のFOMAの加入者数は1677万件で、ドコモ契約者全体の33.6%を占める。902iシリーズの投入などにより、2006年3月末にはFOMA加入者が2350万件となり、全体の46.2%に達する見通しだ。

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