コンピュータで最も高価な部品の1つがプロセッサだ。主力チップの平均価格は、その構成によって100〜200ドルとなっている。Intelはコンピュータメーカー各社と直接取り引きしており、事前交渉で決まる価格は小売価格を大幅に下回り、大きな価格変動がない。
Intel製チップだけを採用するDellは、過去12カ月の間に何度も価格引き下げを実施し、最低価格はデスクトップPCで299ドル、ラップトップで約499ドルとなっている。
AMD関連の要因
アナリストによると、最近はAMDがAthlon 64および「Turion」の両プロセッサを積極的に売り込んでいるため、これが今後3カ月内にIntelやPCメーカーによる一層の価格引き下げにつながる可能性があるという。
Current Analysisの調査によると、新学期のセール期間中にAthlonプロセッサ搭載デスクトップが米国の小売店で販売されるデスクトップ機全体の52%を占めたことがAMDの節目になったという。64ビットのTurionモバイルチップも好調に推移している。
In-Statの主任アナリストJim McGregorは、「市場でのチップの売れ行きを見るには約7〜9カ月を要する。コンピュータメーカー各社は製品が出荷されてからチップをテストしなくてはならない。また、そのチップが一般に普及するための期間も必要だ。だが、AMDのTurionは9カ月で好調な売れ行きを見せている」と語っている。
CNET News.comが入手したIntelのロードマップによると、同社は「Pentium Extreme Edition」をはじめとする各種チップの価格切り下げを1月に実施する可能性があるという。このロードマップには、10月〜12月に何からの価格切り下げが行われるとは書かれていない。この3カ月間はPCメーカーにとってはかき入れ時であるものの、概してチップメーカーの売上はそれほど多くない。
過剰在庫が発生している理由の1つは、Intelが今年夏に同社製チップセットの不足を明らかにしていたことから、PCメーカー各社が年末商戦に備えて在庫の積み増し開始を余儀なくされたことにあると、Duboiseは指摘する。
「Pentium 4プロセッサが供給過多になっていた一方で、Celeron用チップセットとおそらくモバイル用製品も在庫がショートしていた」とPC業界アナリストのRoger Kayは付け加えている。
一部の顧客は7月〜9月の3カ月間にチップを購入しすぎたと、Intelは20日に行った決算発表のなかで述べていた。同社のCFO(最高財務責任者)Andy Bryantは、「Intelアーキテクチャ」のチップなどが買われすぎたことから、約2日分の出荷額に相当する1億ドルの在庫がコンピュータメーカーの負担となったと語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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