松下電器産業は10月20日、65nmプロセスを使ったデジタル家電用システムLSIの量産に成功したと発表した。同月より出荷を開始する。同社によれば、民生用のシステムLSIで65nmプロセスを使ったものは世界初という。
製造は富山県魚津市にある魚津工場の新棟で行われる。この新棟は半導体の最先端プロセス製品の生産能力増強に向け、松下電器が2004年6月から建設してきたものだ。投資額は約1300億円、建築面積は約2万3000?で、月産能力は6500枚となっている。
最初の製品はDVD用のシステムLSIとなる。今後はDVD関連製品のほか、デジタルTV、移動体通信機器、SD/ネットワーク機器、イメージセンサー応用製品で使われるシステムLSIを製造する予定だ。
現在システムLSIでは130nmから90nmのプロセスが一般的に用いられている。一般的に、プロセスが短くなるほど半導体の面積は小さくなり、消費電力が低減できる。また、1枚のウエハから取れるチップの量が増えるため、コスト効率が高まる。しかしプロセスが短くなると本来流れるはずのないところに電流が流れてしまう「リーク電流」が発生するため、各社はこのリーク電流の抑制に力を注いでいる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」