BellSouthとYahooは米国時間17日、両社のブランドを冠したブロードバンドサービスを提供することに合意したと発表した。
両社は2006年後半から、BellSouthが営業を展開する9つの州や地域で、この「FastAccess DSL」サービスを提供していく。BellSouthは新規/既存顧客の両方に対し、FastAccess DSLのあらゆるクラスのサービスを追加料金なしで提供する。
Yahooは米国市場で、すでにSBC CommunicationsやVerizon Communicationsと同様のサービスを展開している。BellSouthという新たな提携先を得たことで、Yahooのサービスは全米のほとんどの地域をカバーすることになる。同社は、第4位の通信キャリアであるQwest Communications Internationalとはまだ契約を結んでいない。他の提携の場合と同じく、YahooはBellSouthのDSLサービスに加入した新規顧客の数に合わせて、売上の一部を受け取ることになる。
ケーブルテレビ事業者との競争が過熱するなかで、旧AT&T系の地域電話会社各社では、新規顧客を引き付けるためにサービス内容の強化を進めている。また各社には、Yahooとの提携で自社のポータルを充実させられるとの思惑もある。
「BellSouthによるYahooとの提携は、顧客のオンラインでの経験を向上させるためにわれわれが進めている取り組みの重要な部分だ」と、BellSouthのKeith Cowan(マーケティング/製品管理担当プレジデント)は声明のなかで述べている。「われわれは、顧客の期待を上回るブロードバンドサービスを必ず提供していきたいと考えており、Yahooと提携して両社のブランドを冠したこの新しいサービスを提供するとの見通しに非常に期待している」(Cowan)
旧AT&T系の地域電話会社と異なり、ケーブルテレビ各社は他社との提携を通じて自社のブロードバンドサービスにポータルを組み入れるというやり方に難色を示してきている。たとえば、ComcastやTime Warner Cableでは、契約者向けのポータルとして役立てることを目的に、独自にホームページの改良を重ねている。
顧客向けのポータル充実に加え、電話会社各社は従来にはなかったやり方で事業を拡大させることも検討している。SBCやVerizonは、テレビ番組を提供するための新しいインフラ構築をすでに決定しており、音声、ビデオ、高速データ通信の各サービスを一括して提供するいわゆる「トリプルプレイ」を実現したいと考えている。
BellSouthは独自のテレビ関連サービス提供に関する計画をまだ発表していないが、MicrosoftからInternet Protocol-TV(IPTV)用ソフトウェアの提供を受け、そのテストを実施している。同社はいまのところ、衛星テレビ局の「DirecTV」から購入した番組を再販している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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