OpenDocumentを支持するグループが、重要な標準化団体に対して同文書フォーマットを提出した。これにより、各国や州の政府にとってオープンソースのデスクトップアプリケーションが魅力を増す可能性がある。
OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)によると、同グループはOpenDocumentフォーマットをISO/IEC JTC1(International Organization for Standardization International Electrotechnical Commission's Joint Technical Committee)に提出したという。OpenDocumentは、デスクトップアプリケーションのデータ保存用に考えられた一連の文書フォーマットのことで、ワープロや表計算、プレゼンテーション用ソフトウェアなどがその対象に含まれる。
同フォーマットの最初のバージョンは2005年に入ってOASISで承認され、すでにオープンソースの生産性スイート「OpenOffice.org」で使われている。
OASISは10月初めに、OpenDocumentの仕様を、ISO/IEC JTC1に提出し、これを標準として承認するよう求めている。OpenDocumentは、今後も引き続きOASIS内部で開発と維持が行われるが、同グループは同フォーマットのさらなる普及をめざし、ISOによる標準化を求めていると、同グループの関係者は述べた。
「われわれは、ISO/IEC JTC1によってOpenDocumentが承認されると考えている・・・承認されれば、それはOpenDocumentにとって頼もしいニュースとなる。特に政府機関向けにビジネスソリューションを実装している者にとっては、同フォーマットをさらに採用しやすくなる」とOASIS関係者のCarol Geyerは述べている。
マサチューセッツ州政府は9月、同州の行政機関向けにOpenDocumentを標準文書フォーマットとして採用したことを発表した。またIBMの関係者によると、他の州や各国の政府も、OpenDocumentをベースにした製品への移行を検討しているという。
Sun MicrosystemsのStarOfficeスイートは、OpenOfficeをベースにした製品で、OpenDocumentをサポートしている。一方、市場を支配するMicrosoftのOffice System製品は、ネイティブではOpenDocumentをサポートしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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