ストレージデバイスメーカーのSeagateは、インターネット接続されたPCから自宅や小規模企業で所有するデジタルコンテンツにアクセスできる端末の開発を目的に、カリフォルニア州サニーベールの新興企業Mirraを買収した。
Mirraは、ファイルや写真などのデジタルコンテンツを複数のデバイスに継続的かつ自動的にバックアップするパーソナルサーバを販売している。付属のソフトウェアと無料サービスによって、コンテンツのセキュリティが確保され、標準ブラウザを通してバックアップされたファイルにアクセスできるようになっている。
「3年分のデジタル写真でも、ネットワーク上に保存しておけば、別の州に住んでいる自分の母親にも見せることができる。写真を見るために母親が必要とするのは、特別なパスワードとウェブブラウザだけだ」とSeagateエグゼクティブバイスプレジデントのBrian Dexheimerは述べる。
今回の買収に関する金銭的な条件は明らかにされていない。買収後、MirraはSeagateの全額出資子会社となる。Mirra最高経営責任者(CEO)のTom Sheaによると、合わせて34人のMirra社員は、同社オフィスでの職務を継続するという。
両社のつながりは、これまでもあった。Mirra製品は、Seagateのストレージ製品に基づいて開発されているとDexheimerは述べた。Mirraの「Personal Server」は、複数のPCから400Gバイトのデータをバックアップでき、価格は800ドルとなっている。
今回の買収を、Sheaは歓迎している。同社は多くの優先事項を抱えているが、Best Buy、Amazon.com、CompUSA.com、Dell.comのような小売パートナーと協力しながら開発作業を進めるのは大変だったとSheaは述べた。
「われわれは、Mirraの中核事業であるストレージ事業に集中するつもりだった。しかし、保護されたコンテンツが、大きな価値を秘めた興味深い提案であることに気がついたのだ。ユーザーは、写真/テレビ番組/映画などのコンテンツをホームネットワーク上だろうが、ホテルの一室だろうが、場所に関係なく楽しみたいと考えているからだ」(Shea)
Dexheimerは、今回の買収をSeagateが持つ現行製品ラインの「必然的な延長線上にあるもの」と評している。現在、同社の製品はUSBまたはFireWireケーブルを通してPCに接続されるバックアップストレージデバイスに限られている。
最近のSeagateは、主力製品であるハードディスクドライブ事業を越えた製品を計画している。Seagateが6月に開催したアナリストとの会合で、同社幹部らは、2008年からデジタルテレビと携帯電話用のハードディスクの製造に着手することを検討していると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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