米サンフランシスコ発--Intelは今週、ノートPC向けのデュアルコアプロセッサ「Yonah」のメリットを売り込むことに大半の時間を費やしてきた。そのなかで同社は、シングルコア版Yonahの投入予定についても言及した。
Intelはデュアルコア版Yonahを2006年1月にリリースし、さらに6月末までに低価格ラップトップ向けのシングルコア版をリリースする。Intelのデジタルエンタープライズグループ担当バイスプレジデントSteve Smithは今週、当地で開催中のIntel Developer Forumで、「当面は低価格プロセッサの製品ラインのなかで、シングルコアプロセッサを扱う予定だ」と述べた。
シングルコア版Yonahを投入する予定であることから、Intelには低価格PC市場から撤退する意志がないことが分かる。同カンファレンスに出席したアナリストらは、Intelがデュアルコアに固執すれば、顧客がAdvanced Micro Devices(AMD)に流れるなどの打撃を受ける可能性があると推測している。
Intelがパートナー各社と共同でテストを進める次世代Pentium Mプロセッサの「Yonah」は、2006年に登場するCentrinoベースのノートPCや、新プラットフォームのViivテクノロジを搭載したエンターテインメントPCで採用される見通しだ。
シングルコア版の製造方法についてアナリストらは、同社がYonahのすべてのバージョンをデュアルコアプロセッサの形式で準備し、2つ目のコアから不要部分を取り除くことで、シングルコアプロセッサとして機能させるのではないかと、予測する。この方式なら、仮にコアが1つしか動作しないデュアルコアチップが製造過程で発生しても、廃棄せずにシングルコアチップとして利用できる。
Microprocessor Reportの編集長Kevin Krewellは、「この方法は、低価格PC向けのCeleronシリーズでも取り入れられていた」という。ライバルのAMDも、Athlon-Duronシリーズで同様の手法を採用している。
Krewellによると、300mmウエハのテストを行う際に軽い不具合のあるデュアルコアYonahを検出し、そのチップを、一部機能だけを利用する別モデルに作り変えることが可能だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス