オラクル、インドのバンキングソフトウェア企業の株式を取得

Mike Ricciuti(CNET News.com)2005年08月03日 12時00分

 Oracleは米国時間2日、インドのバンキングソフトウェア企業I-flex Solutionsの株式の大半を取得することに合意したと発表した。

 Oracleは、Citigroup Venture Capital Internationalが所有している、41%に達するI-flex株式を取得すると述べている。

 先週、Citigroupのベンチャー キャピタル投資部門がI-flexの株式を売却する見込みだという報道がなされたばかりだった。Citigroupが所有していた株式は、およそ6億5000万ドル相当の価値があるといわれる。なおOracleは、本取引の詳細を公開していない。

 Oracleによれば、I-flexの現行のマネジメントチームが引き続き同社の経営にあたり、製品開発/販売/マーケティング/サービスなどの各種活動を、Oracleと提携しながら行っていく予定だという。世界の銀行顧客への対応は、これまで通りI-flexのサービス組織が行っていく。また、Oracleの共同プレジデントCharles PhillipsがI-flex執行部に加わり、I-flexの株式は従来と同じく、Bombay Stock ExchangeおよびNational Stock Exchange of Indiaで取引される。I-flexは、115カ国の575行に対し、ソフトウェアやサービスを提供している。

 世界第2位のソフトウェアメーカーであるOracleは、特定の産業のニーズを満たせるテクノロジーを拡充していこうと取り組んでいるが、今回の取引はこうした取り組みの中でも最新の動きとなる。同社は、特にバンキングソフトウェアの重要性を認識していた。

 OracleのCEOであるLarry Ellisonは声明の中で、「Oracleにとって、銀行業界は戦略的に重視している業界だ。トップ10に入る銀行のうち、9行までがすでにOracleのERPアプリケーションを使用している」と述べ、さらに「Oracleでは、(ERPの)さらに先へと進み、顧客に充実した業界特化機能を提供するというアプリケーション戦略を掲げている。I-flexのソフトウェアは、当社の銀行業界向け製品を補完するものだ」と続けた。

 Oracleはこれに加えて、米国時間3日もしくはその前後から、ほかの株式保有者から1株当たり20.28ドル(882.62ルピー)で、I-flexの発行済み株式の20%を購入する意向だ。20%の株式をすべて取得できれば、本取引の総額は3億1600万ドル相当となる。

 今回の取引は規制当局の認可を受けなければならず、Oracleでは2005年末までにこれを完了させる予定だという。

 2005年1月に、ライバルだったERPベンダーのPeopleSoftを111億ドルで買収して以来、Oracleは小売業界向けアプリケーションに力を入れてきた。

 また4月には、Oracleは小売業界向けソフトウェアメーカーRetekを5億ドル程度で取得している。さらに7月初め、同社は小売利益最適化ソフトウェア企業ProfitLogicを買収したが、取得額は公開されなかった。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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