iPodのメインチップを手がけるPortalPlayerは米国時間25日、同音楽プレイヤーの売り上げが今年後半も好調を維持するとして、強気の予想を示した。
同社は、7-9月期の売上が5000万〜6000万ドルに増加すると予想している。これは、一部アナリストが示していた予想を上回る数字となっている。
同社CEOのGary Johnsonは投資家との電話会議のなかで、「今年後半も、既存の顧客と新規の顧客の両方に勢いが見られることから、とても興奮している」と語った。
PortalPlayerは6月30日締めの前四半期に、4460万ドルの売上と630万ドル(1株あたり25セント)の利益を計上した。なお、昨年同期の損益は88万ドル(1株あたり64セント)の赤字だった。
ところが、PortalPlayer株は時間外取引で1%以上下落し、終値の35セント安となる26ドル30セントの値を付けた。同社株はこの決算報告前に41セント(1.5%)安の26ドル65セントで通常の取引を終えていた。
同社の売上は、基本的には前四半期から横ばいで、同社が4月に示した予想通りだった。PortalPlayerは、同社最大の顧客(Apple Computerであることは周知の事実)が売上に占める割合が増加し、他社の占める割合が減少したことを明らかにしたが、おそらくこれは他社のほうが季節的な売上原則の影響を大きく受けたことによるものと思われる。
同社は、次四半期にはフラッシュメモリベースの音楽プレイヤーが売上高の「かなりの割合」を占めると想定しており、同社の幹部らは後に10%以上という具体的な数値を示した。同社は、フラッシュメモリベースのデバイスに同社製チップを採用している顧客の数を明らかにしていない。同社はこれまで、ハードディスクベースのプレイヤーに搭載するチップを販売していた。
Johnsonによると、最近はフラッシュメモリの価格が下落しているため、ハイエンドのフラッシュメモリ搭載プレイヤー市場が、これまでの予想を上回るスピードで伸びる可能性があるという。同氏はまた、ネットワーク接続型のデバイスや音楽プレイヤー機能を搭載した携帯電話が一般化するなか、長期的にはワイヤレス機能を積極的に搭載していく必要があるとの考えを示した。
さらにJohnsonは、現在の携帯型メディアプレイヤーが多くのデジタルビデオレコーダーと変わらないほどの容量を持つハードディスクを搭載していると指摘し、これらの機器が映画やテレビ番組、音楽ビデオの携帯用に適している可能性を示唆した。同社製品のビデオ対応について尋ねられたJohnsonは、現行世代のチップ類が、単独もしくはビデオ再生用に最適化された他のチップとの組み合わせで、ビデオ再生が可能である点を強調した。
PortalPlayerの製品計画はこれまで、iPodのその後の方向性を知る手がかりとなっていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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