携帯音楽プレイヤーとデジタルカメラが、ずっと親密な関係になろうとしている。
Apple ComputerのiPod Photoをはじめ、デジタル写真を表示できるMP3プレイヤーは、すでに多く市場に出回っている。しかしもうすぐ、コンピュータなしで写真を直接ダウンロード/表示できる音楽プレイヤーがいくつも登場することになりそうだ。
PortalPlayerのCEO、Gary Johnsonはそう語った。同社の開発するチップは、iPodをはじめとする複数のハードディスク搭載音楽プレイヤーで採用されている。Johnsonは、iPodがそうした機能を搭載することになるのかどうかについては明らかにしなかった。またApple関係者はコメントを控えた。
Johnsonによると、PortalPlayerでは音楽プレイヤーとプリンタを接続するための技術も開発しているという。
「写真は印刷できなければ何の役にも立たない」と同氏は今月行われたインタビューのなかで述べている。
問題は、多くの消費者がこうした機能を望むようになるまでにどれだけ時間がかかるか、また写真の保存/表示機能を搭載する音楽プレイヤーにプレミアムを払ってもいいと思うかどうかだ。iPodとデジタルカメラに接続でき、さらにそれをプリンタに接続できるといっても、ユーザーがそうすることを望むようになるとは限らない。
IDCアナリストのSusan Kevorkianは、「どれだけの数の人が気軽にそうするようになるかを考える必要がある。ただし、そうした機能を便利だと考える顧客が一部にいることも確かだ」と語っている。
他社でも、写真撮影機能を搭載した音楽プレイヤーを通じて、写真とMP3プレイヤーの機能統合を目指している。OlympusのM-robe 500iなどのプレイヤーが好例だ。
携帯電話機にも、写真撮影や音楽再生などの機能が急速に追加されており、何にでもつかえる端末になる可能性もある。音楽再生が可能な初期の携帯電話機は、何年も前に市場に登場していたが、ここにきてMotorola、ソニー・エリクソン、Nokiaなどの主要メーカーから、さらに多くの機能を持ち、より多くの楽曲を保存できる新モデルが登場しようとしている。
しかし、1〜2種類の機能に優れ、ほかのデバイスと容易に連係できる小型デバイスの方が、市場規模は大きい。その証拠に、ワイヤレスで他のデバイスとデータ交換できるやや高機能な携帯電話が成功しているのに対し、TreoやBlackBerryなどのデバイスは売上が比較的低迷している。
Kevorkianによると、ハードディスク搭載の音楽プレイヤーにデジタル写真表示機能を追加するのは自然な流れだという。
「カラー画面が採用されれば、そこに写真を表示したくなる」とKevorkianは述べ、さらにメーカー各社も容量が拡大し続けるハードディスクを活用するような追加機能を探していると付け加えた。「ハードディスクの容量が増え続けているため、デジタル写真機能の追加は非常に理にかなっている」(Kevorkian)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス