Microsoftは米国時間21日、エンタープライズ・メッセージング・ソフトウェア「Communicator」のウェブベースのバージョンをリリースし、顧客がこのコラボレーション/コミュニケーションツールをより柔軟に利用できるようにしていく計画を発表した。
MicrosoftのAnoop Gupta(リアルタイムコラボレーション部門バイスプレジデント)は、ニューヨークで開かれた「Collaborative Technologies」カンファレンスに出席し、同製品のベータ版を7月中旬にリリースすることを明らかにした。「Microsoft Office Communicator Web Access」という名のこの製品は、Microsoftの企業向けインスタントメッセージ(IM)システムを利用する顧客に追加オプションを提供することを狙いとしたものだ。
Microsoftはまた、6月末までにCommunicatorの最新デスクトップ版である「Microsoft Office Communicator 2005」を市場に投入する予定だ。同社ではすでにこの製品の製造が始まっている。
Microsoftによると、Communicator Web Accessを同社の「Live Communications Server」ソフトウェアと併用することで、インターネットに接続されているデバイスであれば、どんなものからでもMicrosoftのIMシステムを利用できるようになるという。Guptaは、これらの新製品の投入を「多様なプレゼンス情報や統合型のコミュニケーションエクスペリエンスへのユビキタスなアクセス」を提供するMicrosoftの計画の新たなステップであると述べている。
一方、MicrosoftのEd Simnett(リアルタイムコラボレーション部門グループプロダクトマネージャ)は、同社のリアルタイムコラボレーション戦略における最重要理念について、Microsoftのソフトウェアを可能なかぎり広い範囲で利用できるようにすることだと説明した。こうした戦略理念を具現化するために、MicrosoftはResearch In Motionと提携し、両社のソフトウェア経由でサーバに接続するデバイス向けのメッセージングソフトウェアを開発しようとしていると、Simnettは述べた。
「ウェブクライアントが戦略上重要な武器になっているとの顧客の声を耳にしている。Microsoftにとっても、ウェブクライアントは、わが社のリアルタイムコラボレーションおよびプラットフォーム戦略を全面的に強化するものだ。人々がいつでもどこでもコミュニケーションを行える環境を作り出すべきだと、われわれは考えている」(Simnett)
Communicator Web Accessは、ユーザーが特にオフィスの外でMicrosoftのコミュニケーションツールを利用する機会を拡大する点で、同社の電子メールソフトウェア「Outlook Web Access」に類似していると、Simnettは言う。なお、OSを最新のWindowsへアップグレードしていない場合でも、同ツールを利用可能になるという。
Simnettは、Communicator Web Accessの技術的な詳細について、まだすべてが固まってはいないが、そのインターフェースは同社のデスクトップ版メッセージングツールに類似したものになると示唆している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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