インターネット大手のYahooは米国時間14日、インターネット電話サービスを提供するDialpadを買収することに合意したと発表した。Yahooでは今後数カ月以内に、新しい音声サービスを提供開始する予定だ。
「Dialpadの技術と専門知識を、われわれがこの分野で築き上げた技術と組み合わせれば、世界6170万人のYahoo Messengerユーザーに向け、レベルの高いサービスを迅速に幅広く提供することが可能になる」とYahooの企業コミュニケーション担当バイスプレジデントJoanna Stevensは述べている。
YahooとDialpadの両社は、買収金額などの詳しい条件は明らかにしていない。カリフォルニア州ミルピータスに本社を置くDialpadは、1999年に設立され、現在は約40人の従業員を雇用している。
Yahooはこれまでも、音声サービスの分野で競争する意思があることを明確に示してきた。同社は2005年5月、Yahoo Messengerサービスのアップデート版をリリースし、VoIP機能の拡充を図っている。その際、Yahooのインスタントメッセージング担当ディレクターFrazier Millerは、インターネットでの新しいキラーアプリはVoIPだと発言した。また、同氏は、自分たちが電子メールやインスタントメッセージング以外のサービスも提供するコミュニケーションプロバイダであることを再認識したとも述べている。
Yahooはこれまで、ダイアルアップ接続やブロードバンドサービスを提供する地域通信事業者のSBCと長年提携してきた。この提携の下、YahooはSBCの電話網を利用して、自社ブランドのブロードバンド接続サービスを提供している。今回のDialpadの買収が、この提携関係にどういう影響を及ぼすかは不明だ。Yahooが新たな音声サービスを提供するとなれば、音声サービス市場でSBCと競合することになる。
しかしStevensは、Dialpad買収はSBCとの関係に影響しないと述べる。
「(Dialpadの買収は)YahooとSBCの関係に何の影響も与えない。われわれはこれまで、提携先のブロードバンド接続サービスプロバイダに対して、われわれが音声サービスに参入する意思があることを示してきた。提携各社との関係は良好だ」(Stevens)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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