BEA Systemsが米国時間9日、新たな製品ラインを発表した。バックエンドソフトウェアメーカーである同社は、同製品ラインを立ち上げることで顧客層を拡大し、売上の増大をねらっている。
ニューヨーク市で開催されたイベントにおいて、BEAは「AquaLogic」と呼ばれる製品を発表し、同社の掲げる新しいキャッチフレーズが「Think Liquid」となったことを明らかにした。製品発表に当たったのは、同社CEOのAlfred ChuangおよびCTOのMark Carges、さらに2004年にBEAに入社したCMOのMarge Breyaである。
AquaLogic製品ラインのリリースは、2005年夏が予定されている。同製品ラインは、Javaソフトウェアを提供するBEAのポートフォリオに含まれている製品で、アップグレードが施された複数のものから構成されるという。
他の競合社と同様に、BEAはAquaLogicをリリースすることで、ソフトウェアアーキテクトといった技術専門家らが、既存サービスを相互に接続することでアプリケーションを作成できるようにしようとしている。同ソフトウェアは、アプリケーションやメッセージングソフトウェア間でデータを共有し、プログラム同士の通信を行いやすくするために、Webサービスプロトコルを利用する。
BEAのプロダクトマーケティングディレクターBill Rothは、同社の既存製品ライン「WebLogic」とは異なり、AquaLogicソフトウェアではJavaコードを記述する必要がないので、ビジネスアプリケーションの開発が大幅に簡略化されると述べた。
「われわれは今、マーケットの次の波に乗ろうとしている」(Roth)
AquaLogicラインには、以前は「QuickSilver」と称されていた標準仕様ベースのメッセージングソフトウェア、集約型セキュリティシステムおよびWebサービス管理ソフトウェア、遠隔地にあるデータソースを利用するためのXMLベースのデータアクセスソフトウェアなどが含まれる。
AquaLogicラインの一部のコンポーネントには、サードパーティによる再販製品が利用されることになる。具体的な動きとして、BEAはSystinetからWebサービス技術のライセンス供与を受けており、Webサービスマネジメントを専門とするAmberPointおよびSOA Softwareとパートナーシップも結んでいる。
Cargesが同日記者会見で語ったところによれば、BEAは「AquaLogic Portal」「Process」「Composer」という製品を順次リリースして、AquaLogic製品ファミリを補完していく意向だという。
このうちPortalとProcessは、同社のWebLogicポータルソフトウェアやビジネスプロセスインテグレーションソフトウェアを改良したものとなるが、やはりJavaコードを記述しなくて済むとCargesは話している。一方Composerは、アプリケーションを設計したり、異なるアプリケーション間のデータ移動を管理したりする、グラフィカルツールとして利用される予定だ。
AquaLogicを利用するには、BEAのJavaアプリケーションサーバWebLogicや、ポータル、およびインテグレーションソフトウェアが必要となる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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