この一方で、5月のウイルスの届け出件数は5021件で、2004年11月以来6カ月ぶりに5000件を超えた。また、ウイルスの検出数(発見件数)は約355万個(届け出件数は4440件)と4月の約338万個から5.3%増加した。
個別の届け出件数では「W32/Netsky」が1128件と、15カ月連続でトップとなった。検出数は約289万個と4月の約308万個から6.2%減少したが、全体の8割を占めている。2番目に届け出件数が多かったのは「W32/Mytob」の584件で、検出数は約45万個と4月の約9万個から5倍も増加した。NetskyやMytobなどは、バックドアを仕掛ける機能があるために外部から侵入されてパソコン内の情報が盗まれる危険性がある。このほか届け出件数の上位は、「W32/Mydoom」446件、「W32/Bagle」336件と続く。
5月に初めて届け出があったのは、「W32/Wurmark」ウイルスだ。メールの添付ファイルを介して感染を拡大するウイルスで、従来のウイルスと変わらない。しかし、感染するとキーボードからの入力を記録する「キーロガー」のプログラムを埋め込むため、キーボードから入力、記録された個人情報やパスワードなどが外部に流出する可能性がある。
IPAは、「今までのウイルスは、感染してもウイルスメールを撒き散らしたり、パソコンの動作が遅くなったりする等の被害だったが、最近のウイルスに感染すると情報が漏えいする危険が高まっている」と指摘。そして、「漏えいした情報を悪用されると、オンラインゲームに不正にログインされてアイテムを売られてしまったり、ネット銀行で不正な取引をされたり、金銭的な被害を受ける可能性がある」として、以下の被害防止策をかならず実行することを呼びかけている。
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