Red Hatが5月末にディレクトリサーバをリリースする予定だ。この背景には、同製品を武器に、MicrosoftやNovell、Sun Microsystemsと対抗しようというRed Hatの思惑がある。
「Red Hat Directory Server」は、システムのユーザー名やアクセスポリシーを管理するためのもので、Red HatがTime Warner傘下のNetscapeから2004年に取得した複数のプログラムのうちの1つである。当時Red Hatは、同ソフトウェアを、誰もが使用/改良/再配布できるように、オープンソース製品としてリリースしようとしていた。
Red Hatは、以前は「Netscape Directory Server」と呼ばれていたディレクトリサーバを「Red Hat Directory Server」と改称し、同社の主力製品「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」オペレーティングシステム(OS)との互換性を実現したと、米国時間31日に発表している。同製品はまた、Hewlett-PackardおよびSunのOS環境においても使用できるよう設計されているという。
Red Hatは同ディレクトリサーバをリリースして、製品ラインアップの拡充を図り、Microsoft、Novell、Sunといったライバル企業のプロプライエタリ技術と張り合う力を強化したいと考えている。同社は、こうした拡大路線をとることで、より多くの企業や政府機関をオープンソース分野に引き入れ、Red HatのLinuxシステムや関連サービスの利用料金収入を増加させたいと述べた。
「Netscape Enterprise Suite」の取得により、Red Hatはディレクトリサーバだけでなく、認証サーバも手に入れている。認証サーバはユーザーIDの管理や暗号化に関する作業を行うもので、こちらもオープンソース開発コミュニティに向けてリリースされる予定である。先頃は、米国防省が認証サーバ利用に関するRed Hatとの契約を更新している。
同社はまた、さらなるNetscapeテクノロジーを今後もリリースしていくことを、米国時間31日の発表で明らかにした。これによると、Red Hatは厳選した再販企業とともに、GNU General Public Licenseに基づくNetscape製品を提供し、メンテナンス/サポート/アップグレードサービスを年間契約ベースで販売する意向だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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