加熱するケータイ戦国時代--今度はサイバードとリクルートが資本提携

永井美智子(編集部)2005年06月01日 21時11分
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 携帯コンテンツ事業者が、強いコンテンツを持つ事業者と業務提携する動きが活発化している。5月30日には業界最大手のインデックスが民放キー局を含む7社と資本提携すると発表して大きな注目を集めたが、今度は業界第4位のサイバードが出版大手のリクルートとの提携を6月1日に発表した。

 戦略的提携に伴い、リクルートはサイバードが実施する総額42億5260万7000円の第三者割当増資を全額引き受け、増資後の保有株比率は11.01%で第2位の大株主に躍り出る。これまで、リクルートはサイバードの株式を1800株保有(増資前での保有比率は0.87%)するのみで、株主順位は16位だった。

 両社は、携帯電話のFeliCaなど非接触IC技術を利用した新事業を共同で開発する。また、携帯電話向けのコンテンツ事業やEコマース事業でも提携する。

 人事では、リクルートがサイバードに対して社外取締役を1名派遣する。さらに数名の社員を出向させる用意があるという。両社の役員は定期的に共同で役員会を開き、共同事業について検討する。

 サイバードは2005年に中期経営計画を策定し、Eコマースや広告事業を新たな事業の柱にすることで、2008年3月期に売上高600億円を達成するという目標を掲げている。今回の提携はこの計画に基づくものだ。

 「リクルートは多くの情報誌やウェブサイト、フリーペーパーなどを通じて、1000万人とも言われる大規模な顧客との接点を数多く持っている。これらの顧客に携帯電話を使った会員サービスを提供し、広告事業やEコマース事業を展開する」(サイバード)

 一方、リクルートはサイバードとの提携により、モバイル事業を強化する考えだ。現在は同社の持つ情報誌などが、それぞれ携帯電話向けにサービスを行っている程度で、携帯電話を中核とした事業はまだない。

 特に同社が注目するのが、非接触IC技術を利用した新サービスだ。「具体的なことは未定だが、買い物などの日常消費領域における新たな情報サービスを展開していきたい」(リクルート)。例えば、割引クーポンを携帯用サイトからダウンロードし、クーポンの利用と決済を非接触IC搭載の携帯電話機で行うといったことが考えられる。

 サイバードは、事業拡大に向けて複数の企業と業務提携を進めている。3月には、モバイルコマース事業に関して通信販売を手がけるJIMOSと提携した。また、5月にはビットワレットと提携して、FeliCa搭載の携帯電話端末を使った広告、マーケティング事業を展開すると発表している。

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