市場調査会社Gartnerによると、携帯電話の売上は、第1四半期が好調だったことから、 2005年全体でも明るい見通しになりそうだという。
同社が先週明らかにしたところでは、今年の第1四半期における全世界での販売台数は、前年同期の1億5370万台から1億8060万台へと増加したという。
これを受け、Gartnerでは2005年の見通しを修正し、これまで7億2000万台としていた予想出荷台数を7億5000万台弱に引き上げた。この数字は2004年比で13%増となる。
同時に、携帯電話市場で成功するのは必ずしも容易なわけではないと、あるアナリストは述べている。
GartnerのBen Wood(モバイル製品調査担当バイスプレジデント)は声明のなかで、「携帯電話の販売台数は増加しているが、利幅は縮小している。これは、新興市場の消費者が低価格製品を望んでいるためで、ある程度成長を遂げた市場でも競争で価格が低く抑えられている。規模の小さいメーカーはプレッシャーを感じるようになるだろうし、その多くは利幅を維持するためにすでに悪戦苦闘している。これらの企業の一部は買収されることが予想され、携帯電話市場から完全撤退するところも出てくるだろう」と述べている。
フィンランドのNokiaは、北米では不調だったが、それでも市場シェアを伸ばしている。同社の成長要因の1つは、急成長する中国市場で大胆な価格戦略を取ったことだった。同社は、同四半期に全世界合計で5490万台を出荷した。
Gartnerの調査では第2位にMotorolaが入っている。同社の第1四半期における販売台数は3030万台だった。
第3位のSamsungは西欧とロシアを中心に売上を伸ばし、第4位のLGは北米のCDMA市場が好調だったと、Gartnerは述べている。
また第5位のSiemensはシェアを落とし、1999年以来最低のレベルになった。同社の販売台数は994万2000台で、ソニー・エリクソンの990万台をわずかに上回った。両社の市場シェアはともに5.5%。なお、2004年第1四半期は、Siemensのマーケットシェアが8%、ソニー・エリクソンは5.6%となっていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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