携帯電話端末「Razr」の売上が好調なMotorolaが、Samsungを3位に抑えて、携帯電話メーカー世界第2位の地位に返り咲いたと、ある調査会社が米国時間3日に発表した。
市場調査会社Gartnerが発表した2004年の携帯電話市場に関するレポートには、1つの製品が企業の運命を左右する様が描き出されている。Motorolaの場合、その命運を決めたのは超薄型の携帯電話だ。これは元々ファッション性を念頭に置いたモデルで、2004年7月にリリースされたものだった。Razrの売上は9月になって本格的に伸び出し、同端末は幅広いユーザーにアピールするものであることが明らかになった。同端末の売上台数は、すでに100万台を超えている。
MotorolaのRazr端末
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Gartnerによれば、SamsungとMotorolaが抜きつ抜かれつしていた間に、首位を独走していたNokiaはマーケットシェアを4%失ったという。2004年初頭に、Nokiaの低価格端末が供給不足に陥り、これに乗じたMotorola、Samsung、LG、Sony Ericssonがシェアを拡大したのである。だがその後、Nokiaは勢いを大きく盛り返し、2004年末にはマーケットシェアで30%超を記録したとGartnerは述べている。なお、第2位のMotorolaのシェアは15.4%で、同社をごく短期間だけ上回ったSamsungのシェアは、結局12.6%に終わった。
GartnerのプリンシパルアナリストBen Woodは声明の中で、「Nokiaは、第1および第2四半期中の低迷を乗り越え、2004年末には安定したマーケットシェアを獲得した」としている。「激しい競争に直面しているNokiaは、ブランドを強化し技術的なリーダーシップを確立するための推進力を取り戻さなければならない」(Wood)
2004年には、全世界で合計6億7400万台の携帯電話が出荷された。出荷台数は前年と比べ30%増加したが、その理由の一端は、ラテンアメリカに新たな携帯電話市場が出現したことにあるとGartnerは指摘する。2005年も堅調な成長が見込まれており、Gatnerの予測では出荷台数が7億3000万台に達するという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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