Microsoftは先週のCEOサミットで、2人の大企業CEOや調査会社GartnerのフェローTom Austinなど、どちらかというと旧世代に属する聴衆を前に、将来の仕事のあり方に関するビジョンを説明した。
Caposselaはサミットの会議で、たとえ機密性の高いファイルでも、その処理にはこれまで親しんできたOfficeのインタフェースが最適であると主張した。Officeには、必要な場合にファイルを確実に管理できるようにするための、新しい手順に対応させるアップデートが必要なだけだという。
「確実な管理方法が必要だ。ハードディスクに保存したり、電子メールで送信したりなど、何でも好きにできるというわけにはいかなくなる」(Capossela)
しかし、参加者の1人であるNasdaq CEOのBob Greifeldによると、機密扱いにしなくてはならないファイルを常に把握するのは難しいという。同氏は、買収関連の金融モデルが最新のものしかなく監督機関とトラブルになりかけたNasdaqの最近の例を挙げた。
「このような場面では、Excel(のようなプログラム)は理想的ではない。本質的に構造化されていないからだ」(Greifeld)
Caposselaによると、Microsoftが来年後半に次期バージョンの「Office 12」を投入すれば、こうした状況も変わるという。
同社はまだファイルをロックする具体的な方法を明らかにしていないが、それが目標であることには言及している。MicrosoftがOffice 12と同時に新しいサーバ製品を発売するというのが大方の予想だ。
規制強化は、MicrosoftのInformation Worker部門がこれまで進めてきた仕事内容に対して、いくつかの課題を提起しているが、それ以外の部分については同社には後押しを得ている感覚があるという。
たとえばインスタントメッセージングの場合、Microsoftは多くの業界の企業が規制に対する懸念からこの技術の利用中止を余儀なくした点を活用しようとしている。同社は、この分野にLive Communication Serverを投入したが、これはオフィスワーカーが同僚と情報を共有したり、AOL、Yahoo、MSNの各インスタントメッセージングサービスを使ってインスタントメッセージを社外の人間に送信できるようにするものだ。
ただし、企業による導入の鍵となるのは、このサーバ製品がこれまでほとんど野放しだったインスタントメッセージングをIT部門の監督下に置くことだ。
「電子メールがあるのに、それでもインスタントメッセンジャーが普及しているのは、それがダイナミックなコミュニケーションのチャネルとして、一部のユーザーが抱えるニーズを満たしているからだ」とLotus Notesの開発者であるRay Ozzieは述べた。同氏は、自分の創業したGroove Networksが先ごろMicrosoftに買収されたのにあわせて、同社に加わった。「そして(Live Communication Serverに搭載された)一元的なログ記録機能が、企業側のニーズを満たすものだ」(Ozzie)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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