ゲーム愛好家の幅広い好みや製品に感じる魅力がさまざまであることを考えると、3社が新製品で繰り広げる競争の結果を予言するのは時期尚早だろう。そして、アナリストらは、3社それぞれに市場があると見ているようだ。
「常にコンテンツがものを言う」とIDCのアナリスト、Schelley Olhavaは述べている。
3社がここ1週間で行った最新ゲーム機の発表は、ゲーム愛好者のハートをつかむ戦いの幕開けを告げる第一砲となった。そして、リビングルームの電子ハブとしての重要な局面は、ハイテクエンターテインメントに絞り込まれてきた。
3社の野望は異なる。だが、これまでに発表された情報からいくつかの教訓を得られるだろう。
Microsoftは、Media Center PCなどのWindows端末が結びつく広範なホームエンターテインメントシステムと、Xbox 360との統合を狙っている。同社は高品位映像ゲームコンテンツに賭けているが、この戦略はWindows Mediaを高品位ビデオ(HD)の標準として承認させた動きや、強力なオンラインゲームコンポーネントと合致するものだ。
さらに、ソニーと任天堂は新製品の発売を来年に予定していることから、Microsoftは今年の年末商戦など重要な時期に市場を独占できることになり、ここでリードを確保したい考えだ。
ソニーのPS3は、3社のゲーム機のなかでも最速のスポーツカーに喩えられるが、2006年春まで発売にならない。同社は、スピードやその他の点でMicrosoftを上回るこの高性能ぶりが、ゲーム愛好家に対してPS3発売までの数ヶ月間、他社製品の購入を思いとどまらせる説得材料になることを期待している。
ソニーは現在この市場を支配しており、米国市場では2004年末の時点で43%のシェアを獲得している。それに対し、Microsoftのシェアは19%、そして任天堂のシェアは14%に過ぎない。同社は、PS2用のゲームをすべてプレイできるようにすることで、この膨大なユーザーベースを維持したいと考えている。
任天堂は、「Revolution」というコード名を持つ新型ゲーム機の正確な仕様について、他社ほど多くの情報を公開していない。そんな同社は自社の歴史に賭けている。競合他社と同じく、同社もスピードや描画性能を強化するが、しかし同社の一番の売り物は、ゲームをダウンロードできる新しいサービスを使って、長い歴史のなかで開発されたゲームがほぼすべてプレイできるようになるという点だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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