Sun Microsystemsが、同社のJavaサーバソフトウェアに関するコンサルティングサービスを開始し、最新のシステムデザインを採用する企業に助言を提供しようと試みている。
SunのJava Webサービスおよび開発ツール部門マーケティングバイスプレジデントJoe Kellerが米国時間16日に発表したところによると、「SOA Path」と呼ばれるこの取り組みは、顧客がサービス指向アーキテクチャ(Service Oriented Architecture:SOA)を導入するのを支援するものだという。コンサルティングでは、Sunの「Java Enterprise System」スイートを利用したアプリケーションを開発するための、詳細な技術計画などを含むアドバイスが提供される。
SOAデザインを採用すると、企業は個別のプログラムを異なる状況下で使用できるようになる。例えば、企業ネットワーク上で、任意のユーザーの全ビジネスアプリケーションに対するアクセスを認証する、単一の「サービス」を利用することなどが可能になる。
Sunが提供する予定の一連のサービスは、事前のアセスメントから、どのアプリケーションを社内の共有サービスとして再利用するのか見極めるための、より拡張的な取り組みにまで及ぶという。
IBMやBEA SystemsといったSunの競合企業は、みずからのJavaサーバスイートを対象とする同様のコンサルティング事業をすでに立ち上げている。今後数年間で企業ユーザー間のSOA採用は進むと考えられているが、アナリストらによれば、この傾向はインフラストラクチャソフトウェアの需要拡大に大きな役割を果たすという。
SOA Pathサービスは専門のサービス組織に所属するコンサルタント数名によって提供され、契約期間は短ければ1カ月程度になることから、同サービスは比較的小規模なものになるとKellerは話している。
「非常に実践的なアプローチをとろうと考えている。顧客が抱える問題がどういったものなのか見極めて、それらを少しずつ解消する。企業全体の改革を一度に進めるようなことは考えていない」(Keller)
例えば、初めからプログラムを書き直すのではなく、既存のアプリケーションからデータだけを抽出して、それをほかのプログラムに流用したいと考える企業などが、同サービスの対象となる。
SOAデザインは、Webサービスや一連の通信プロトコル、さらにはよりモジュラー化の進んだシステムを稼働させるための、バックエンドインフラストラクチャソフトウェアなどを利用することで実現されている。
SOA Pathは、「Project Kitty Hawk」の一環として位置づけられている。Sunは、SOAを構築するための製品およびサービスを、Project Kitty Hawkと称している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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