ヤフー、「聴き放題」の音楽配信サービスを発表--価格破壊でiTunesに挑戦 - (page 2)

John Borland (CNET News.com)2005年05月11日 16時35分

 Yahooはすでに音楽サービスに多くの投資を行っている。

 同社は、2003年12月にMediacodeという小規模なデジタル音楽企業を買収した。その後、1億6000万ドルを費やしオンライン音楽配信サービス企業Musicmatchを買収している。Musicmatchは、MP3ファイル作成ソフトウェアを販売するほか、1曲99セントの音楽ダウンロードサービスや月額制のサブスクリプションサービスを提供する。

 また今月に入り、Yahooが音楽検索エンジンを開発していることを同社の計画に詳しい情報筋が明らかにしている。このエンジンは、インターネット上でダウンロード可能な楽曲ファイルを見つけ出すためのものだ。

 複数の企業を買収してきたにも関わらず、Yahooは今回、MusicNetと組んで新しい音楽サービスを立ち上げた。このサービスが今週より提供が開始される「Yahoo Music Unlimited」だ。

 Napster、RealNetworksなどと同様、Yahooはサービスの実現にあたり、Microsoftの「Janus」技術を採用している。この技術により、サブスクリプションサービスのユーザーは、携帯音楽プレイヤーに楽曲を転送できるようになる。ただし、AppleのiPodに楽曲を転送することはできない。iPodはMicrosoftの同技術をサポートしていないからである。

 Yahoo Music Unlimitedは、IMサービスの「Yahoo Messenger」と連動する。そのためユーザーは、IMでチャットをしたり、お互いのプレイリストを共有したりすることができる。同サービスの一部機能は、オンラインのソーシャルツールを利用して新しい音楽を探すことの多い、10代の若者を意識して作り込まれていると、計画に詳しい情報筋は述べる。これについて同社では、保護者に対しても、Yahoo Musicは音楽ファイルを共有するための安全で合法的な手段であることをアピールできると、期待しているという。

 YahooのMedia Group部門を率いるLloyd Braunは声明のなかで「われわれは、成長の著しいオンライン音楽業界の第一線で活躍すべく、Yahoo Music Unlimitedを立ち上げた。Yahooの英知を結集して開発されたこのサービスを通して、パーソナライゼーションやコミュニティなど、他社にはない機能を提供していく」と述べた。

 サブスクリプション型の音楽配信サービスを提供するライバル各社も、すでに自社サービスのなかでコミュニティツールを取り入れている。Napsterは、ユーザー同士でプレイリストを共有するための機能を提供しているし、RealNetworksも、Rhapsodyでダウンロード可能なプレイリストを自分のブログに直接掲載できる機能を用意している。Yahooが所有するMusicmatchは「send to a friend(友人に送信)」という機能を提供している。この機能を利用すると、ユーザーはプレイリストに登録した楽曲を、契約者以外の人とも一時的に共有することができる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]