SIベンダーのSRAは6月、オープンソース製品を扱う新会社を米国に設立する。従来は日本国内に閉じていたオープンソース製品開発を米国を中心に全世界展開して売上げを伸ばすのが狙い。新会社の名称は未定で初年度売上目標は1000万ドル。米国と日本に加え、インド、英国、オランダ、中国、ポーランドに拠点を置く。
SRAは、歴史的にUNIXを用いたシステム開発やオープンソースのサポート事業などに強みを持つシステム開発会社である。現在もオープンソースを用いたシステム開発などオープンソース関連ビジネスで年間60〜65億円の売上げがある。最近ではオープンソースのデータベース管理システムであるPostgreSQLをベースとした自社製品「PowerGres」を開発・販売するほか、オープンソースのOSや各種ミドルウェアをスタック状に組み合わせて顧客に提供している。
新会社設立の狙いは、オープンソースを利用したシステム開発サービス(SIサービス)の売上げとは別に、オープンソース関連製品単体での売上げを伸ばすこと。日本国内のマーケットよりも米国などを含む全世界にマーケットを広げることで、製品の売上げが拡大するというシナリオである。SRAが想定するマーケットは、政府、教育機関、ハードベンダー、通信事業者など、オープンソースが入り込みやすい業界である。
新会社設立後、日本のSRA社内でオープンソース製品を扱う部署は、新会社の日本支社という扱いになる。組織は変更になるものの、ユーザーから見たSRAのサービスには何の影響もない。
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