Qwest Communications Internationalは米国時間25日、SBC CommunicationsとAT&Tの合併を認めないよう要請する文書を、米連邦通信委員会(FCC)の委員長に提出する計画であることを明らかにした。
Qwestは、米地域電話会社4社(Baby Bells)のなかで最も規模が小さい。同社は声明のなかで、SBCとAT&Tの合併が料金の値上げやサービスの品質低下、顧客にとっての選択肢の減少につながると述べている。同社はまたこの合併で、無線通信やVoIP、ブロードバンドなどの新たに台頭してきた技術との競争が脅かされると主張している。
「SBCとAT&Tが計画通り合併すれば、電話業界の状況が何年も後戻りしてしまうだろう」とQwestの公共政策担当バイスプレジデントSteve Davisは声明のなかで述べている。「SBCは、自社にとって最大の競争相手であり、戦略的にも最大の脅威となっているAT&Tの買収を提案している。厳しい条件を課したり、事業の一部売却を求めたりしない限り、両社の合併が公共の利益につながるとは思えない」(Davis)
Qwestは先週、カリフォルニア州の公益事業委員会に、SBCとAT&Tの合併に反対する旨を記載した書類を提出していた。カリフォルニア州では、SBCとAT&Tがともに大きな勢力を保っている。
Qwestは、160億ドルに上るSBCとAT&Tの合併が1月に発表されて以来、合併に反対であることを何度も表明してきた。同社はまた、Verizon CommunicationsとMCIの合併についても不満をあらわにしている。MCIは現在全米第2位の長距離電話会社。
Qwestは、この3カ月間、MCIに対する買収提案を繰り返し行っている。3月にはQwestの会長兼CEOであるDick Notebaertは、MCIとQwestが1つになれば、VerizonとMCIが合併した場合よりも、競争が活発になると主張した。
MCIは、これまで3度にわたってQwestの買収提案を拒否し、買収提示額の低いVerizonの提案を受け入れる決定を下していた。しかしMCIの取締役会は23日にこの決定を覆し、Qwestから新たに出された総額99億ドルの買収提案のほうが、Verizonの78億ドルのオファーよりもよいとのコメントを発表した。Verizonが買収提示額を引き上げるかどうかについては、まだ明らかになっていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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