Qwest Communications Internationalが早ければ今週にもMCIの買収を発表する運びとなりそうだ。米各紙の報道によると、Quest以外にMCI買収に名乗りをあげる企業が現れなかった場合、その可能性は高いという。
だが、BellSouthやVerizon Communicationsが苦闘するMCIを買収しようと申し出る可能性もまだ残っている。先週初めにSBC CommunicationsがAT&Tを160億ドルで買収する計画を発表したことを受け、米国の通信業界各社はどこと手を組むべきかを再評価する時期に突入している。
The Wall Street Journalが米国時間3日に伝えたところによると、Qwestは、MCIを60億ドルで買収することに関心を示しているという。また4日付けのThe New York Timesは、BellSouthやVerizonがMCI買収に関心を示さなかった場合、2社の合併は早ければ今週にも固まりそうだと報道している。
独立系調査会社The Precursor GroupのCEO、Scott Clelandをはじめ、アナリストらはこのような業界再編は必然の流れと見ている。Clelandは先週初め、CNET News.comのインタビューに応じ、「通信事業者各社は、回路交換ベースからIPベースのネットワークに移行するための膨大な資金を確保しなればならない。そのため、MCIもAT&Tと同じ道をたどることになるだろう」と述べた。
「IPの世界では、音声サービスも簡単に安く提供できる」とClelandは述べる。「既存の電話会社は時代遅れになる」(Cleland)
これらAT&Tから分離した「Baby Bells」と呼ばれる地域電話会社各社(QwestもBaby Bellsの1社)は、利益率の高い大企業顧客から契約を勝ちとろうと躍起になっている。だが、国内あるいは世界で確固たる地位を築けず、ブランド力もない事業者の場合、これまでの地元企業顧客に加えて大企業を獲得するのは難しいだろうとアナリストらは見ている。
こうした背景があって、再編が急速に進む通信業界において、AT&TとMCIは魅力的な買収候補となった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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