女性が不足しているとの指摘に関し、Jobsはさまざまな部署で女性が活躍していると述べたが、女性幹部の人数が少ないことは認めた。
「女性幹部は確かに少ない。われわれもそれを認識しており、改善に向けて努力している」(Jobs)
Appleの取締役が全員男性であることから、この問題はこれまで何度も蒸し返されてきた。Jobsは、新しい規制によって取締役の業務が「厄介なもの」になっているため、一般的に言って取締役を補充するのは難しいと述べた。
総会の形式的なやりとりは15分程度で終了したが、そのなかで、Appleの株主らは取締役会メンバーの1年間の続投や、ストックオプションや従業員株式購入プログラムの拡大、新しい現金ボーナスプログラムなどを承認した。現金ボーナスプログラムは、4人の最高幹部が昨年合計で2500万ドル以上もの株式に基づく報酬を得たにもかかわらず、Appleが必要だと主張していたものだった。
しかし、株主らは特別手当に関しては、成績に応じた制限付き株式の譲渡に重点を置くべきだという金属労働組合の提案を否決した。Appleもこの提案に反対していた。
新製品やAppleが配当を出すかどうかなどに関するいつもの質疑応答もあった。同社は新製品に関してはノーコメントを通し、配当の件に関してはノーと回答した。また、いかにしてMacのシェアを伸ばしていくかについても、いくつかの提案がなされた。大半が長年のMacユーザーである株主は、AppleのTown Hallカンファレンスセンターを埋め尽くし、会場に入りきれなかった20名以上の株主や記者団は控え室に通された。
また、Jobsの健康状態についての質問も出た。Jobsは最近のAppleの成功の立役者と見られていることから、この点には特に関心が集まっていた。Jobsは昨年、膵臓ガンの手術を受けたが、その後完全にCEOの仕事に復帰している。
「私はこの通り、ちゃんと立っている」と同氏は冗談を口にした後で、健康状態についてこれまで発表しなかった理由について、1度発表すれば定期的に行わざるを得なくなるが、そうなることは避けたかったと付け加えた。「私は元気だ。健康に問題はない」(Jobs)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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