セキュリティ調査会社iDefenseは、McAfeeの「Internet Security Suite 2005」に脆弱性が見つかったと発表した。ユーザーがこれを悪用すると、同じコンピュータを共有する相手のファイルを盗み見ることができてしまうという。
この脆弱性は、インストール時の初期設定に存在しており、IT管理者と同等のアクセス権限を誰にでも発行してしまうというものだ。その結果、ユーザーは、PC上のあらゆるアクセス制限を解除できるようになってしまうと、iDefenseは米国時間18日に発表したレポートのなかで述べている。
例えば、ある会社員が同僚とコンピュータを共有している場合、この人物は同脆弱性を悪用して同僚のファイルにアクセスしたり、PtoPソフトウェアをマシンにインストールしたりすることができるようになってしまう。
iDefense LabsのディレクターMichael Suttonは、家庭でPCを使用しているユーザーは、通常PCにユーザー制限を設けないので、同脆弱性の影響を受けることは考えにくいとしている。
「この脆弱性は、それほどリスクの高いものではない。危険度の大きい脆弱性とは、コンピュータに対するリモートアクセスを第三者に与えてしまうようなものを言う。今回のケースでは、外部の人間がこれを悪用しようと思ったら、企業の建物に侵入して、コンピュータに対するアクセスを奪取しなければならない」(Sutton)
McAfeeは、この件に関するコメントを現在のところ発表していない。
iDefenseによると、McAfeeは、自動アップデートを利用しているInternet Security Suite 2005の登録ユーザーにパッチを配布しているという。McAfeeのスイート製品は、ウイルス対策やファイアウォール、プライバシー管理などの機能を提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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