ネットスターは4月14日、「家庭におけるインターネット利用実態調査」の第2回目の結果を発表した。
同調査は、URLフィルタリング製品の開発およびフィルタリング用URLリストの配信を行っている同社が、マクロミルに委託して行ったもの。子供のインターネット利用に対する家庭での意識や取り組みの変化を把握し、URLフィルタリング技術や製品に求められる機能などを明らかにすることを目的に実施している。
今回の調査は2004年8月に実施したものに続く第2回目となる。2月28日および3月31日に、20代から40代の家庭でインターネット利用をする小・中学生の保護者を対象として実施された。男女それぞれの小学生の保護者と中学生の保護者が4分の1ずつになるように調整した構成で、有効回答数は517件となっている。
回答は、子供のインターネット利用管理についての意識で「有害サイトや閲覧して欲しくないサイトを規制したい」とした回答が77.5%に上り、子供のインターネット利用に関する心配事としては、時間を使いすぎることを66.2%が、個人情報漏洩に関することを59.8%が挙げている。全体的に、子供がインターネットを利用する場合に常時監視を行うのは難しく、その状態に関して不安を感じていることがわかる。
対策としては、親が近くにいるときだけ利用させたり、利用時間を決めるといったルールを決めていることが多いようだ。特にルールを決めていないとした回答は37.9%だった。
子供に対する危険性を感じるほかに、保護者自身にとって有害なサイトがあると感じていることも多い。ウィルス感染や残酷映像などに偶然接続した経験があるという回答も57.1%となっている。自身のためにフィルタリングを利用したいという回答は63.3%。また、子供に利用させるにあたってURLフィルタリングが必要だという回答は、現在の技術に関して不信感を持っているものも含めると78.8%になる。
しかし、実際にURLフィルタリングを利用しているという回答は12.6%にとどまっている。前回調査の10.2%よりは上昇しているものの、必要性を感じている割合に対して実際に利用しているユーザーが非常に少ないことがわかった。
ではフィルタリングソフトに何が求められているかというと「パソコンに負荷がかからない」を46.6%が、「設定が簡単」を46.4%が挙げ、「機能が簡素でわかりやすい」も37.9%となっている。技術レベルの高くない保護者が、手軽に利用できるものが求められているようだ。
同社はこの調査で得られた知見を、今後の研究開発に役立てたいとしている。また、URLフィルタリング製品の有効性に関する啓蒙活動にも、パートナー企業各社とともに取り組む予定だ。
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