Windows XP Service Pack 2(SP2)の自動ダウンロードを防ぐソフトウェアツールの提供が終了した。
したがって、これまでSP2のインストールを避けていたユーザーも、今後は同パッチをシステムに導入せざるを得なくなる。
Microsoftが電子メールで配信した声明には、「自動更新機能によるWindows XP SP2の配布を無効にするツールの有効期限は、2005年4月12日までとなっている。期限終了後は、SP2がシステムに自動的にダウンロードされる」と記載されている。
同社は、小規模な企業や一般家庭のユーザーは、今回の変更に影響を受けることはないと述べている。
SP2は、Windows XPのセキュリティ機能を強化するために、2004年にリリースされた。SP2はオペレーティングシステムのファイアウォール機能を自動的に有効にするため、この更新による影響を心配する声が上がっていた。大半のユーザーやシステム管理者にとって、こうしたSP2の働きは意味のあるもので、最初から設定を有効にしておく方が安全と思われる。だが、一部の法人ユーザーは、ファイアウォールがアプリケーションを認識できず、プログラムがスムーズに動作しなくなるケースが発生するのではないかと懸念していた。
「ほかの選択肢を奪われることで、システム管理者は、対応に多大な時間を費やすことになるかもしれない」と、研修サービス企業7SafeのディレクターAlan Phillipsは話している。「MicrosoftがSP2の検証を十分に行ったはずだと、考える人もいるだろう。今回の期限切れに付随してどのような問題が起こるのか、見守りたい」(Phillips)
SP2の適用を今もためらっている企業に対し、Microsoftは「System Updates Services」(SUS)などのパッチ管理ツールを利用するよう呼びかけている。だが、IT業界の一部は、Microsoftがこの点に関する情報を十分提供してこなかったとして、懸念を表明している。
ICIのグローバルインフォメーションセキュリティディレクターPaul Simmondsは、「どのようにしてSP2がSUSと連携するのか、Microsoftが明確に示してくれればよかったのだが」と述べ、「これまでのところ、そうした説明は全くされていない」と不満をもらした。
一方、ZDNet UKの読者の1人は、今回のツール期限切れが問題を引き起こすとは思えないとしている。この読者は、「職場でも自宅でも、すでに何台もの異なるマシンにSP2をインストールしてきたが、何の問題も起こっていない。悲観的なシナリオが、ユーザーに二の足を踏ませているのだろう。だがほとんどの場合において、心配する必要はない。問題が起こる可能性より、SP2を適用するメリットの方がはるかに大きい」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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