Advanced Micro Devices(AMD)は、同社の新しい仮想化技術「Pacifica」の波にソフトウェア開発者がうまく乗ってくれることを願っている。
AMDは米国時間30日、Pacificaに関する詳細の一部を明らかにした。Pacificaは、複数のオペレーティングシステムやアプリケーションを同時に実行するための技術。同社は、テキサス州オースチンで開催した「Reviewer's Day」でこの情報を公開した。Pacifica技術の完全な仕様は、4月に公開の予定。
AMDは、Pacificaの詳細を発表することで、OpteronやAthlon 64チップへの調整を含めた、同技術周辺のソフトウェア開発が活発化することを期待している。AMDやIntelのチップを採用するx86サーバでは、複数のオペレーティングシステムをそれぞれ独立したパーティションのなかで動作させるのに、EMCのVMwareやMicrosoftのVirtual Server、オープンソースソフトウェアのXenなど、特別なソフトウェアが必要になる。そのため、AMDは自社のチップを手直しし、サーバとPCの両方でこれらの技術を利用できるようにしている。また、IntelでもVanderpool Technologyを使って同様の取り組みを進めている。
「AMDでは、仮想化技術を扱う独立系ソフトウェアベンダーやアナリストに対して、先にPacificaを見せることで、彼らの意見を採り入れるというアプローチを選んだ」とAMDのMarty Seyer(マイクロプロセッサービジネスユニット、ゼネラルマネージャ)は声明のなかで述べている。「今回の発表を含め、現在続けているコラボレーションを通じて、ゆくゆくはhypervisorベースの仮想化ソリューションを実現するためのさらに豊かな機能セットとより高い性能モデルを『Pacifica』ユーザーに提供することになる」(Seyer)
PacificaがAMDチップに採用され始めるのは2006年前半の予定。
Pacifica技術は、サーバ用のOpteronとデスクトップやノートPC用のAthlon 64の両方に搭載されることになる。そのため、仮想化技術がすでに一般的になっているサーバだけでなく、コンシューマーおよびビジネス用デスクトップやノートでもPacificaが利用可能になるとAMDは述べている。
また、AMDは将来、シングルコアチップとディアルコアチップの両方に機能を追加し、Pacificaを活用できるようにする計画もあると同社は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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