x86系サーバの販売で首位に立つHewlett-Packard(HP)は、ライバルのDellに続いて、8プロセッサ搭載モデルの販売終了を決定した。
Dellは、8プロセッサ搭載Xeonサーバの計画を2003年に中止した。この決定は、強力な大規模サーバは、ローエンドマシンで構成したクラスタに取って代わられるという、同社の見解に沿ったものだった。HPの場合、様々な理由はあるが、新世代のチップとチップセットが登場したことで、同様の決定を下すことになった。
新しいXeonチップは、コアと呼ばれるプロセッシングエンジンを複数搭載するが、HPではこの新チップを採用したサーバが、本格的な8プロセッサ搭載マシンの人気を上回ると考えていると、同社のColin Lacey(業界標準サーバグループ、プラットホーム・マーケティング担当ディレクター)は語る。さらにHPでは、強力なマシンを必要とする顧客には、Intel Itaniumプロセッサを数十個搭載するよりハイエンドなサーバを薦めている。
「HPでは、8ソケットのプラットホームを新しくする予定はない」とLaceyは語る。「x86プロセッサが2005年に提供すると予測される性能に基づいて、8ウェイは、これら次世代4ウェイプラットホームの影響で縮小傾向にあるとHPでは考えている」(Lacey)。
Sageza GroupアナリストのClay Ryderは、HPの決定が理にかなっていると言う。「8ウェイのシステムは、シングルウェイに比べ、はるかに複雑だ。搭載するプロセッサの数が4基を超えると、仕組みが一気に複雑になり、複雑になった分だけ価格も高くなる」(Ryder)
HPが8ウェイサーバの販売打ち切りを決めた背景には、ビジネス上の理由もある。Xeonサーバの性能をそのレベルまで引き上げると、Itaniumサーバと重なる部分が生じ、そのことが事業部間での内紛のタネになるからだ。
HPは米国時間29日、8プロセッサ搭載サーバ終了の決定と共に、新しい4ウェイXeonサーバを2機種と、デュアルプロセッサ搭載の新システムを予想通り発表した。4プロセッサ搭載サーバ用に64ビットメモリ拡張を採用した最新のIntel Xeonプロセッサには、Cranfordとコード名を付けられたローエンドモデルと、内蔵キャッシュメモリをより多く搭載し、Potomacとコード名を付けられたハイエンドモデルがある。
Intelは同日、サンフランシスコで開いたイベントでビジネスパートナーと共に新しいXeonプロセッサを発表した。新しいチップはそれぞれ、新しいProLiant DL570 G3サーバおよびDL580 G3サーバで利用可能になるとLaceyは語った。
市場調査会社Gartnerによると、2004年に販売されたx86サーバ610万台のうち、HPは180万台を販売し、第2位のDellは140万台を販売している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス