Dellは、自社のブランド名が付いていないデスクトップPCの販売プログラムを終了した。このプログラムは、小規模PCメーカーに対抗するための取り組みとして2002年8月に開始されていた。
同社広報担当者は、この決定の理由として、Dellブランドのハードウェアに顧客が強い関心を示していることを挙げている。同時に、マーケットリーダーである同社は、自社ブランドとそれを冠したPCに対する自信も示唆した。
「ホワイトボックス製品の取り扱いを今年初めに終了したが、これは顧客の興味がDellブランドの製品に向いている事実に基づいている」とDellのRoe Thiessenは電子メールで述べた。「われわれは、Dellブランド製品およびサードパーティー製品のソリューションプロバイダへの供給を継続している。これらの製品を通して、付加価値を顧客に提供していきたい」(Thiessen)
PCの新たな販売方法を常に模索しているDellにとって、プリンタなどのPC関連製品分野への度重なる進出が、近年の好ましい結果をもたらしていた。
調査会社Technology Business Researchの調査によると、Dellのプリンタ販売額は、2003年3月のゼロから2005年度には13億ドルとなったという。これは、1月に終了したDellの2005年会計年度における売上492億ドルの内、2.6%に相当する。
期待に沿わなかった試みとなると、同社の撤退の決断は常に素早い。売上の伸びなかったWebPCは2000年に販売が打ち切られ、インターネットミュージックプレイヤーの販売は2001年に中止された。また、低価格ではあるが、構成を固定したコンシューマー向けSmartStepデスクトップおよびノートPCの今後の計画については、Dellシステムを自分で構成したいという顧客の要望を理由に、無期限に保留にされている。
したがって、2003年での出だしの悪さを複数のプログラム参加ディーラーから指摘されているホワイトボックスプログラムは、恐らく、同じ過程をたどったのだろうと、アナリストは述べている。このアナリストは、「自社ブランドを使用しても新たな販売チャネルを開拓できることにDellは気が付いたのだと思う」とTechnology Business ResearchのBrooks Grayは語る。「Dellブランドは米国内では非常に強い。Dellの市場浸透度は非常に高く、成長の可能性を求めてホワイトボックスを試みるなら、成果が出るのは海外であろうと思われる」と述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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